あなたのことが好きでたまらないんです

Episode 17 ページ18

・貴方side

それからというもの、南さんは私に近づかなくなった。

ねぎ君にも。

まあ平和なわけで。

いや、平和じゃない。ねぎ君とはずっと気まずい。

ね「A、ちょっといいか？」

貴「うん、いいよ」

廊下に出るとき、ねぎ君に道を譲る。

ね「ん、ありがとな」

しばらく歩いて階段に二人で腰掛ける。

ね「あのさ……！ごめんな。信じてやれなくて、守ってやれなくて。痛かった……よな？」

そんなこと思ってたんだ……。

貴「ううん」

ね「腕見せて」

貴「……え？」

ね「いいから」

少しだけ強引に腕を取られYシャツをめくられる。

そこには痛々しい怪我の跡があった。

ね「痛い？」

不安そうに聞いてくる。

貴「ううん」

ね「うそつき、消毒だけするよ」

消毒をしてもらう。

ね「俺……やっぱ相手役はAじゃなきゃかな嫌だよ」

すごくドキドキする。

貴「私も……相手役はねぎ君じゃなきゃ嫌……だな」

ね「そっか……」

やっぱりすき。

自然に顔が近づく。

私達は……唇が……重なっていた。

ね「あ、部、部活で会おうな！じゃあ！」

貴「う、うん！バイバイ！」


キスしちゃった……。ファーストキス…。

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