☾ ページ36
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…思わずゴクッと喉が鳴りかけたのは気付かれていないだろうか
とことこ足を進め誘われるがまま布団に潜り込む
同じ様にベッドヘッドに背中を当て太輔の右肩に頭をコツンと乗せた
「どうしたの？」
「…先に寝てても良かったのに」
「俺が待ってたかったの。 会えない時より一緒に居る時、触れてない時より触れられてる時の方が調子良いんだ。それに宏光抱き締めてると寝付きも全然違うから」
「…俺は抱き枕かよ」
「そうだよ？ 宏光は俺の特効薬で、最高に寝心地良い抱き枕で、大切なメンバーで、信頼出来る相棒で……愛おしくて堪らない"恋人"」
「……っっ」
右手で後頭部が支えられゆっくり近付いてくる整った顔
反射的に瞼を閉じた
唇に感じる温もりと、フワッと一気に濃くなる大好きな香り
何処までも甘く優しく愛情を含ませた空気と目線と
思わず絆されそうになってしまう
「……今日は、だめ…」
「分かってる。 でもキスと抱きしめるのだけは許して？」
そう言ってチュッ、チュッ、と頬や額に触れるだけのバードキスが幾つも降ってくる
嬉しくて、ちょっと擽ったくて、でも本当はもっと触れて欲しいけど、過度の触れ合い禁止令も出した手前こっちも我慢しないとだから
「…ん、太輔…っ、も、やめ……っ」
「ふふ。ごめんね？」
最後に態とリップ音を立てながら唇に一瞬だけ触れてすぐ離れていく
「もう寝よっか？」と変わらず優しく声を掛けられ小さく頷いた後、そのまま胸に顔を埋める形で自分からぎゅぅっと抱き着いた
「おっ、」なんて驚いた次には「今日は随分甘えたさんだね」と、クスクス楽しそうな声が響く
もう、何度も何度も噛み締めてる、またこうやって触れ合えている幸せ
少しも離したくなくて離れたくなくて
まるで小さな子供みたく抱きしめられてくっ付いて居たくて…
「…こうしてるとぐっすり眠れる…。 一昨日からもう、夢も見てないし…。安心、出来る…」
あの悪夢みたいな夢はもう一度太輔の隣に居られる様になってから全く見なくなっていた
冷たい目に、低く響く声に、怯え魘される心配ももうしなくていい
今でも思い出すだけでまだ胸が痛む苦しさは二度と味わいたくなんか無いから
「…夢？ 夢ってなに。安心出来るって、どういう事、宏光」
「………ぁ、…」
しまった
当然ながら夢の話は太輔にするつもりなんて一切無かった
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kurumi(プロフ) - aaaさん» 切なくなったりドキドキしたり…そんなお話が書けたらと思っていたので楽しんで頂けていたら何よりです(*´˘`*)私もFさんは月のイメージでした。でも此のKiさんにとっては太陽なんですよね。逆にFさんにとっては…。ありがとうございます！最後までよろしくお願いします (2022年10月5日 22時) (
レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
aaa(プロフ) - このお話、いったいどう着地するんだろうとドキドキしながら読ませて頂いてたのでちょっとホッとしてます。Fくんって太陽の太が入ってるのに月のイメージなんですよね。。月の満ち欠けで進むお話素敵ですね。続きが楽しみです。 (2022年10月5日 19時) (レス) @page27 id: 28fb511570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kurumi
| 作成日時：2022年8月4日 0時
