【明治東亰恋伽】孤独姫は泡沫に…【菱田春草】 (ページ7)

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6話ー泡沫ーページ7

私が部屋に戻ると、机の上に紙があった。
それを見ると私は、驚いた。
現代で書いていた小説の続きの原稿が置いてある。

『何で……。』

すると、隣に紙切れが置いてあった。

＿＿君の、大切な物。特別だよ。byチャーリー＿＿

『もう、この作品何て見たく無かった……。こんな原稿なんて……。』

私が見ている原稿は、一部分がグシャグシャ。
主役の名前が入ってたり、会話があるのに……、何が書いてあるか分からない。
自分も何故こうなったかわからない。

『っ……。』

私は、知らない。
何故この物語を書いたのだろうか。
………、愛が…….。

『この物語。完成したら、私はこの名の通り、泡沫となって消えて行こう。』

私の作品の題名、泡沫。
こんな単純でも、この話の中で大切となっていく。

私は、気づかなかった。
ドア越しに、芽衣ちゃんがこれを聞いてた事を。

翌朝。
私は、起きた。今日は、雨か……。
昨日着た服は流石に着れない。
と言う訳で、私は初めて和服と言うものを着た。

芽衣「姫ちゃん、似合ってる!!」

『不思議ね……。』

芽衣「姫ちゃん、結局、帰るの…?」

彼女からの質問。
帰る……、勿論帰りたいが、帰りたくない。
あの人さえいなければ。
私は、唇を噛んだ。

「憎しみだけじゃ、生きていけないよ。」

そんな合間に、例の奴の声がした。

芽衣「春草さん！おはようございます!」

春草「おはよう。」

憎しみだけじゃ……生きていけない……、出て行く時にいっていた、お兄様の言葉だ…。
何であいつが……。