逃走 28 ページ28
・
「そんな…事が…」
『それでここにいるんだ』
口元を抑え、彼は最後まで真剣に私の話を聞いてくれた
呆れたような、顔が
「成程、それでいて中原さんはあの様に焦っていたのか」
『焦って…?』
「Aさんが消えた夜、僕の元へ電話があり貴方が拐われたと告げられ
あの日からずっと貴方の事を探しています」
私が拐われたあの夜から
中也はずっと私を、探していた
貴方にとって私は探すに値する価値があるんだ
私は、見捨てられてなかった
言われてみれば、確かに昨日の昼会ったときも
私を必死に追いかけてきた
彼は確かに私を…───────
・
「今中原さんに連絡を入れました
近くだそうなので今から、そこまで送ります」
『仕事は…大丈夫なんですか?』
「首領に許可を得、今は貴方を中原さんの元へ送るのが仕事です」
少し離れた場所に止めてあるらしい車まで二人で向かう
中也から芥川君の話は聞いていなかったけど、初対面の時はやはりマフィアだけあって凄く怖かった
年下だとわかっていても、失礼ながら人ではない全く別の残虐な生物のようにさえ思っていた
そんな初印象最悪の彼とはもう関わる事はないと思っていた矢先に
真逆、こんなに優しい人だなんて思っていなかった
彼は特に仕事に、組織に忠実な事は薄々気づいていた
だからもしかしたら、彼に優しさなんて持ち合わせて無くて
ただ単に仕事だから仕方なく、あくまで仕方なく私を中也の元まで連れて行ってくれるのかもしれない
『ありがとう、ございます…っ…
あり、がとう…っ…』
駄目だもう
今更ながら、太宰さんと離れられる事実にどうしようもなく喜びが生まれ
望んでもないのに自然と流れる
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茉耶 - 最近あひゃこさんの夢小説ばっかり見ていつも泣いてます!毎回いい作品をありがとうございます!!また太宰さんの小説書いて欲しいです! (2019年8月11日 16時) (レス) id: 2037e6e45f (このIDを非表示/違反報告)
−こま−(プロフ) - 太宰さんんんんん!!かっこいいーー!!!好きですううう!作者さんも、太宰さんも愛してます← (2018年11月22日 20時) (レス) id: 43a4a6fc1b (このIDを非表示/違反報告)
長月冬麻(プロフ) - すっっっごい面白かったです!ヤンデレ文豪さん、ほわぁ…真逆中也さんがあんなことをしていたなんて、さいっっっこうのドンデン返しでしたっ!私あんまり死落ちのヤンデレさん好きではないんですけど、すっっっごい面白くて、好き以外に選択肢がなかったです。 (2018年7月28日 19時) (レス) id: 0ab6a974b3 (このIDを非表示/違反報告)
あひゃこ(プロフ) - かしさん» コメントありがとうございます! いつも死ぬ時は大体途切らせちゃってるのでわかりずらいんですよね(><)すみませんm(_ _)m 閲覧ありがとうございます! (2018年6月19日 21時) (レス) id: 782bc5610f (このIDを非表示/違反報告)
かし(プロフ) - 物凄く面白かったです!最後に夢主の回想が途切れた時はえ?あれ?タブレット壊れた?と思いましたが、そう言うことだったんですね! (2018年6月19日 17時) (レス) id: 5b825520a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:私です x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2018年3月27日 11時