最高の兄貴【鬼滅の刃】

佰陸拾捌 ページ17

「三日月が部屋に来ない！もしかして昨日どこかでヘマをしてしまったのか！？嫌な気分にさせてしまったのか！？







どうすればいいんだ善逸！」







「いや落ち着けよ」







まさに奇跡的な入れ違い。

昼食を終えた炭治郎、善逸。だが山へ行った嘴平双子はその場に居なく、二人が食べ終えた頃に双子が昼食の時。







そして何もしなくていいと言われた作戦の途端に三日月と会えなくなった炭治郎は善逸に相談するのだった。







「なんか…伊之助にでも振り回されてるんじゃない？そろそろあの双子も復帰するしさ。今の体好調だよ。」(※正解)







「いや、きっと俺が煉獄さんたちの時に自分勝手な行動をしたからッ」







「三日月ちゃんはその時何も言ってなかったぞ。大丈夫？」







「うぅ…そうだな、落ち着こう。

俺は長男だ。しっかりしないと…！！」







ほんとその長男って関係あるのかな。っていうか三日月ちゃんに半日会えない炭治郎はこんなにも乱れるんだ。

なんて、呑気にせんべいを頬張る善逸。







「しのぶさんから聞いたんだ。第三の作戦。」







「！…なんだったの？」







「カナヲやアオイさんとたくさん話すことって。けど、話すならいつもしてるが…」







「おまっ……本当に何も分かってないなぁ。それはアレだ、嫉妬作戦だね。

炭治郎が自分以外の子とたくさん話してるのをみて、三日月ちゃんももっと話したい！って気持ちにさせるんだよ。」







「そうか！善逸は何でも知ってるんだな！」







「今のとこ全部振られてるけどね！」







「ご、ごめん…」







善逸の顔は笑っていても目は笑ってなかった。炭治郎もつい謝ってしまう。







「そうか、嫉妬か……けど、三日月がいないとカナヲやアオイさんと話しても意味無いだろ？二人に余計な仕事をさせてるみたいで申し訳ないんだ。」







「まぁそれは本当に頃合を見ないとだね。今日は偶然だよ。今夜か明日には三日月ちゃんも普通に炭治郎のところに来るだろうし。」







「…そうだな。ありがとう善逸。」







「……当然だから、お礼とかやめてよ。照れるじゃん。」







言葉とは裏腹な寂しそうな匂い。

だが炭治郎は自分から聞かず、善逸から話してくれるのを待つことに決めたのだった。

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