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坂を下り、遠くまで走った。
視界の上で、拓朗の赤い髪がふわりと揺れる。
きぃ、と自転車が止まった。
目の前には、太陽がキラキラと反射する真っ青な海。
『降りていい?』
「砂で火傷すんなよ」
『ん!』
足が暑くて、全身暑くて、水に浸かりたかった。
砂浜にバックストラップシューズを脱ぎ捨てて、海に向かって駆け出した。
『うっわ、冷た』
足元が冷える感覚に、波の音。
自転車の傍で見守る拓朗に声をかける。
『拓朗もおいでよー!!』
拓朗は小さく首を振った。ノリが悪い奴。
来ないのなら強制的に来させるまでだ。
砂浜を突っ切り、拓朗に駆け寄った。
「ちょ、何するつもりなん」
拓朗の制止の声も聞かず、腕を引いてまた海に走る。
『拓朗も入るんだよ!』
そのまま海に飛び込んだ。
「………あほ」
『へへ』
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無事、2人とも濡れた。
心做しか拓朗のTシャツのスヌーピーが悲しそうな顔に見える。
「風邪引くで」
『大丈夫だって』
あの後段々楽しくなってきて、2人で時間を忘れてはしゃぎまくった。
優しい風が吹いて、少しだけ寒かった。
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宇海 - 朝陽さん、勉強も更新も、頑張ってください!土曜日を楽しみに待っています。 (2021年3月4日 9時) (レス) id: 46e3728793 (このIDを非表示/違反報告)
朝陽(プロフ) - 宇海さん» 私の影響で執筆を始めてくれる方がいらっしゃるとは光栄です………!!私なんかでよろしければアドバイスします!参考にするのはいいですけど、内容が似すぎるとパクリ疑惑が浮上するのでそこだけお気をつけて!! (2021年2月22日 17時) (レス) id: 5cd266a065 (このIDを非表示/違反報告)
宇海 - 宇海さん» ありがとうございます!とても面白かったです!朝陽さんの小説はとても自分に合っていて読みやすいです。あと、実は朝陽さんの影響で私も小説書き始めたのですが、参考にさせてもらっていいですか?ぜひ覗きに来て、アドバイスください!(Umi_砂糖) (2021年2月22日 9時) (レス) id: da71833246 (このIDを非表示/違反報告)
朝陽(プロフ) - 宇海さん» Kwkmさんお待たせしました………!投稿したので是非♪ (2021年2月20日 15時) (レス) id: 5cd266a065 (このIDを非表示/違反報告)
朝陽(プロフ) - ちひろさん» はじめまして!コメントありがとうございます♪tmrさんhappyendですね、書かせていただきます!お知らせの通りですので、よろしくお願いします。 (2021年2月9日 20時) (レス) id: 5cd266a065 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朝陽 | 作成日時:2021年1月24日 21時