一周回って心臓発作 ページ25
◇
Aはほんの少し前に登校したらしい。残念。
俺は急いでいつもの道を通る。
───俺も、もうすぐ高三。
この三年間慣れ親しんだ道を、あと何度踏みしめることができるだろうか。
「───それよりも、この
自虐するように笑って、いつもの道を走った。
もう少しで、変わる未来への期待を込めて。
＊
＊
＊
「あらァ、珍しい！」
「よう似合とる！いつ買ったん？」
「おはよー！」
何やら話し込んでいたAの方を見ると、
「えっ、」
俺と、お揃いのやつの。喉まで出かかった言葉を飲み込む。
「めっちゃ前だよ。今日のラッキーカラー、青だったから」
「もしかしておはテレかしらァ？！」
「おはテレの占い、めちゃくちゃ当たるもんなあ」
Aちゃん、ちょっと髪弄らせてほしいわァ♡ なんて女子全開の話をするAたちを横目に、俺は普通を装って朝の準備をする。
「できたわァ！ Aちゃん、どうどうっ？」
「わあ…！ なっちゃんめっちゃ可愛いやん！」
きゃっきゃとはしゃぐ鳴上たちにちらりと目を向けると。
「あはは…そう…かな？」
(？！？！？！？！)
俺とお揃いのバレッタを使って、器用に編み込まれたヘアアレンジ。
なんでも似合うってこういうことを言うわけか。
「真緒ちゃん！ Aちゃん、かわいくないかしらァ！？」
「…？！ おっ、おう！ めっちゃ似合ってると思う！！！」
咄嗟のことで声が上ずってしまった。
───いや、本気で似合ってる。
◇
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 181人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まいとりー。(プロフ) - 夏目かこさん» 夏目かこさん、コメントありがとうございます。そうです、大正解です！！ (2022年9月14日 7時) (
レス) id: a716690bac (このIDを非表示/違反報告)
夏目かこ - ハニワですね、告白予行練習 (2022年9月13日 23時) (レス) @page3 id: 26710bd71c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まいとりー。 | 作成日時：2021年11月20日 23時
