急募：シルバーブレッド/3 ページ22
◇
「A〜…。朝だぞ〜？」
「んぅ…………」
───日曜日。
朝に弱いAを起こそうと奮闘しているのだが…
全く起きない。びくともしない。
Aが起きないと始まらない。
だから、必死で起こす。起きろ〜、起きろって。
って、待てよ。これって、
「新婚みたいじゃね…？！」
えっ、え？！やばい、俺めっちゃドキドキしてきた。
ほわりと頭の中に浮かんだのは、Aを起こす俺で───………
「ハッ、」
やべえ、朝から妄想しちまった。
俺は気を取り直してAを起こすことに徹する。
すると、ぱちりと目を瞬かせて、むくりと起き上がった。
「…ごめん、昨日なかなか寝つけなくて」
迷惑かけてごめん、着替えるね。と早口で告げて足早に部屋を後にする。
…なんか、アイツ変じゃね？
＊
＊
＊
「はい、じゃあやるよー」
「おう！」
朝食をいただいて、またしてもAの部屋。
一時間で終わらせる気満々らしい。
曰く、「真緒は飲み込み早いからいけるよ」らしい。
褒められちった♡ ………………ふざけるのはやめようかな。
「…そういえばさー」
Aは手元の参考書に目を落としたまま、俺に言った。
「本番、いつすんの？」
「え？」
「告白予行練習だよ」
あまりもAの態度が素っ気なくて。
脈ナシじゃんって、そう思ってしまって。
胸が張り裂けるように痛い。
「…………明日、かな」
本気になってほしい。練習じゃなくて。
嘘ついてるって、見破ってほしい。
きっとそんなこと思っても、こういう色恋沙汰になると鈍感になるお前には通じないかもしれない。
けど。
「そっか、頑張ってね」
「明日、本番前に練習させろよな！」
「はいはい、わかったわかった」
嘘って知ったら、全部お前に言った言葉が本気だったって言ったら、
お前はどう思うんだよ、俺のこと。
◇
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まいとりー。(プロフ) - 夏目かこさん» 夏目かこさん、コメントありがとうございます。そうです、大正解です！！ (2022年9月14日 7時) (
レス) id: a716690bac (このIDを非表示/違反報告)
夏目かこ - ハニワですね、告白予行練習 (2022年9月13日 23時) (レス) @page3 id: 26710bd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まいとりー。 | 作成日時：2021年11月20日 23時
