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まだ写真会は続いた。
メイド服、チャイナ服、ワンピース、ドレス、と色々な服で写真を撮り続け、エリスと羅生門はノリよく写真に映っていた。
…30分した頃。
首領室のドアからノックオンが聞こえた。
でも、写真会で夢中な首領は反応無し。
すると手荒くドアが開いた。
バン!
「鴎外!
ちゃんと返事はしろといつもいつも言うておるじゃろ!」
そう怒鳴り込んで尾崎幹部がやってきた。
怒っていたのに、中を見ると思わず言葉を失っていた。
「あら、コウヨウじゃない!」
『尾崎幹部…』
「…この女子は誰じゃ?」
『あ、羅生門です!』
羅生門はいつも通りニコニコした。
ドレスを着て。
「羅生門とは…」と尾崎幹部はそう言って僕を見た。
目が合うと尾崎幹部は混乱しているみたいで黙り込んだ。
「芥川くんと羅生門くんは分離したんだ。それが全てだよ」
「……鴎外に言われると腹が立つのぉ」
「え」
「ひどくない?」と首領は尾崎幹部に口を開けたが、彼女は僕の方に来ては上から下まで見つめた。
「なんじゃ異能と喧嘩でもしたのか?」
「…いえ。そもそも僕の異能は本来喋れるものではない。」
「ふむ、そりゃそうじゃ。
不思議なことも起きるもんじゃのぉ」
尾崎幹部はそう言って羅生門に視線を逸らした。
…上手にエリスの着せ替え人形と化し、白肌に黒服と随分似合っているのを着せていた。
(目元が明るいエリスと、落ち着きのある羅生門とは、やはり洋と和のように和を着せるべきだ。)
尾崎はそう考えて、なぜか着せ替えとして混ざった。
3人は隣の部屋に向かい、10分ほどすると出てきた。
「どうじゃ、私のセンスは」
キラン…と尾崎幹部は楽しそうにそう言うと、エリスと羅生門が出てきた。
赤い着物を着た羅生門と、青いドレスを着たエリス。
「バッチリよ!コウヨウ!」
『えへへ、この服も可愛い』
羅生門のとびきりの笑顔に少なくとも2人の心に刺さった。
この後、写真会は2時間伸びた。
(…帰りたい…。)
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シグマ(プロフ) - ペネロッペさん» 閲覧ありがとうございます!はい、少し更新停止です。大体半分くらい書けたので少し物語の整理をしてからまた書き進めたいな…と!ゆっくりになりますがよろしくお願いします! (2022年11月2日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - サキさん» すみませんっ!気づかなくて返信遅れました。うふふ、どうなるかはこれからお楽しみ下さい。いつもありがとうございます! (2022年11月2日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
ペネロッペ(プロフ) - こ…更新停止ですか……? (2022年11月1日 12時) (レス) @page27 id: 4e7520e5da (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - 来るなと拒絶して捨てるのはいいけど乱歩さんの話聞いてた芥川君とツッコミたいですね愛してあげて抱きしめないと無理と言われてたのに太宰さんや森さんに叱られかねん対応ですね (2022年10月25日 8時) (レス) id: 4d7646cafb (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - サキさん» えへへ、ありがとうございます!凄く嬉しいッです!それに2回もコメントありがとう! (2022年10月15日 6時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//
作成日時:2022年9月24日 22時