検索窓
今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:16,806 hit

20 ページ20

『ご主人様…』


悔しそうなご主人様を見て思わずそう言った。
すると名探偵は「僕の出番だね!」と得意げに出てきた。


「名探偵…」
「って推測しなくても僕は分かったんだけど、君はまだ気づいてないようだね」

「なっ、僕が見落としてるだと?」


ふと、ご主人様は私を見てきた。
思わずじーっと見つめると、すぐに視線を逸らされて「訳が分からぬ」とため息をついていた。


『…』


(短い)


自然と悲しくて、目線を落とすと太宰さんは私を見てきた。
そしてすぐに頭を撫でてくれた。


「名探偵、早く応えろ。さもなくば「異能を使う?太宰が居るよ?」……」


「まぁ答えを教えてもいいけど、今の君には出来ないよ」


名探偵はそう言った。
ご主人様は早く応えろといいたげな目だった。


(言ってくれるの?)


「それはキミが羅生門に゙愛を持っで抱きしめると、羅生門は戻るよ」

『!』
「…なんだと?」

「君は異能力を生物だと思っていない。
異能力だって生きてるんだ。
羅生門は悲しくなったから出て来た、それが筋だよ」


「そうでしょ?」と名探偵は私を見てきた。
首を縦に振ると、名探偵は「素直でよろしい!」と言って部屋から出て行こうとしていた。


「あ、ちゃんと愛を持ちなよ?芥川。
羅生門が笑顔になったら正解だから」


最後にそう呟いて去った。
奥には多分、社長室があって、報告しに行くんだろうか。

私はパッ!とご主人様を見た。
ご主人様の表情は良くはなく、少し怒っているようにも見えた。


『ご、ご主人様…そ、その……ごめんなさい…』
「…チッ」


ふと、ご主人様は舌打ちをして、私の探偵社に置いて出て行ってしまった。
人虎だけ「芥川!」と叫んでいたが、私は残されてしまった。


(置いていかれた…)


きっと、ご主人様が私を愛を持つことなんかできない。

だって異能は異能なんだから。
どうやっても、人になれなくて…人ではないから。。

21→←19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (81 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
134人がお気に入り
設定タグ:文スト , 芥川 , 羅生門
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

シグマ(プロフ) - ペネロッペさん» 閲覧ありがとうございます!はい、少し更新停止です。大体半分くらい書けたので少し物語の整理をしてからまた書き進めたいな…と!ゆっくりになりますがよろしくお願いします! (2022年11月2日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - サキさん» すみませんっ!気づかなくて返信遅れました。うふふ、どうなるかはこれからお楽しみ下さい。いつもありがとうございます! (2022年11月2日 4時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)
ペネロッペ(プロフ) - こ…更新停止ですか……? (2022年11月1日 12時) (レス) @page27 id: 4e7520e5da (このIDを非表示/違反報告)
サキ(プロフ) - 来るなと拒絶して捨てるのはいいけど乱歩さんの話聞いてた芥川君とツッコミたいですね愛してあげて抱きしめないと無理と言われてたのに太宰さんや森さんに叱られかねん対応ですね (2022年10月25日 8時) (レス) id: 4d7646cafb (このIDを非表示/違反報告)
シグマ(プロフ) - サキさん» えへへ、ありがとうございます!凄く嬉しいッです!それに2回もコメントありがとう! (2022年10月15日 6時) (レス) id: bd84de304f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シグマ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp//  
作成日時:2022年9月24日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。