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本当にある失踪ゲーム ページ6

「共通点、ですか?」
「ああ。誘拐するにしても、目的があるだろう。それについて、路々森と話していたんだ」


 共通点、というか誘拐の原因は、私もまあ予想はしてある。例の"お迎えに上がります"というメールだ。いや、ただの悪戯である可能性もあるが。


「……共通点かはわかりませんが、心当たりはあります。お二人は、ナカノヒトゲノムのクローズドステージの挑戦権獲得を知らせるメールに、心当たりはありませんか?」


 私のこのセリフに、忍霧さんは小さく目を見開き、路々森さんは何も動じていなかった。予想していた言葉、ということだろうか。もしかすると、お二人が話している中でもこのメールのことが上がっていたのかもしれない。
 

「ヒナヒナにもそのメールが届いたってことかい?」
「ヒナヒナ……?ええまあ、はい。お迎えに上がりますってやつですよね。お迎えに上がられた結果がこれじゃ、笑えませんけど」


 苦笑いを浮かべてみせる。
 どうやらやはり、この二人にも私と同じメールが届いたらしい。逢川さんにもはっきりと確認を取ったわけではないが、その可能性が高いだろう。
 ……しかし、本当に訳がわからないな。同じゲームのプレイヤーを攫って、何がしたいのか。

 忍霧さんも路々森さんも、今の私の言葉に完全に気を許したらしい。わかる。こんな特殊な状況じゃ、仲間を求めたくなる。
 
 もう自分達だけでは新しい情報は得られないと判断したのか、路々森さんが目の前のタワーの入り口を指差した。


「とりあえず、入ってみないかい?何か、誰か、いるかもしれないしにゃー」
「ああ。俺も賛成だ。鳴宮はどうする?」
「あー、と。私も入りたいんですけど……。あっちの方にもう一人同じ状況の方を置いてきてしまって。先に呼んできても良いですか?」


 逢川さんだけを屋外に放置するのは不味い。野獣など、命の危険がないとも限らないし、連れてきた方が良いだろう。
 幸い、忍霧さん達は入り口で待っていてくれるらしいので、すみません、と声をかけて来た道を早歩きで引き返した。逢川さん、今度もついてきてくれるだろうか。

エレベーターの向こう側→←タワーの下、同じ穴の狢



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kima(プロフ) - 海獣さん» コメントありがとうございます。続編はある程度書いてから投稿する予定なので、少し待たせてしまうことになると思いますが、読んでいただけると嬉しいです。 (2022年10月22日 13時) (レス) id: 6fedac0470 (このIDを非表示/違反報告)
海獣(プロフ) - マジで最高でした!!続き楽しみに待ってます!! (2022年10月21日 23時) (レス) @page42 id: b62edcffd1 (このIDを非表示/違反報告)
kima(プロフ) - なーさんさん» コメントありがとうございます。とても励みになります。更新ペースがすごく遅いですが、投稿をやめる予定はないので、気長に待っていただけると嬉しいです。 (2022年8月22日 1時) (レス) id: 6fedac0470 (このIDを非表示/違反報告)
なーさん(プロフ) - 個人的にめちゃくちゃ好みです!!更新頑張ってください! (2022年8月21日 15時) (レス) id: 64a4afe500 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kima | 作成日時:2022年5月23日 9時

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