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脳裏に蘇る調理実習 ページ13

死ぬ気で、とかなんとか重要な情報を落としていったパカさんは、それではワタクシはこのあたりで、とどこかへ行ってしまった。
 あと、51階以上は立ち入り禁止らしい。ルール違反は厳罰だとか。


「……とりあえず、ご飯食べませんか?朝から食べてませんし、もうお昼時ですから」


 パカさんは、食材は自由に使って良いと言っていた。
 冷蔵庫や棚を覗いてみたところ、食材や調理器具、食器は十分すぎるくらいに揃っている。自炊は可能だろう。

 食券機があるにはあるのだが、これが使えるようになるのは全員が揃ってかららしい。
 まあ、これで買うとなると、その料理を誰が作っているのか、という話になるので、それもそれで面倒くさい。しばらくは自炊だろう。


「皆さん、嫌いな食べ物とかありますか?」
「ボクは精進料理かにゃー」
「俺は別に……いや、辛いものがちょっと」
「……酸っぱいの」
「あ、逢川さん起きました?」


 そう思ったが、逢川さんはそれだけ言うためにゆらりと頭を起こして、すぐにまた突っ伏してしまった。そんなに酸っぱいのが嫌か。

 冷蔵庫の中身を思い出しながら、食事のメニューを考える。最初だし、大衆受けするものがいいだろう。と、すると………。


「……ロールキャベツにしましょうか。それと、卵焼きとお味噌汁」
「ほう。一応聞くが、その心は?」
「量産できますからね。明日も食べられます。葉物野菜は早めに使いたいですし。それと、最近私、卵焼きに凝ってまして」


 チーズ入りとか、明太子とか、ほうれん草とか、ハムとじとか、だし巻き卵とか。ここ最近ずっと作っているので、ふわっふわのが作れるようになった。


「じゃあボクは、味噌汁を作ろうかにゃー。ザッくんも手伝ってくれないか?」
「ああ。経験豊富ではないが、料理は苦手ではない」


 気持ちよさそうに寝息を立てている逢川さんをそのままに、三人でキッチンに入る。そして、使う材料を用意して、エプロンを着る。

 ───さて、料理を始めようか。


 

側から見てもこれは餌付け→←帰還条件・一億ビュー



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kima(プロフ) - 海獣さん» コメントありがとうございます。続編はある程度書いてから投稿する予定なので、少し待たせてしまうことになると思いますが、読んでいただけると嬉しいです。 (2022年10月22日 13時) (レス) id: 6fedac0470 (このIDを非表示/違反報告)
海獣(プロフ) - マジで最高でした!!続き楽しみに待ってます!! (2022年10月21日 23時) (レス) @page42 id: b62edcffd1 (このIDを非表示/違反報告)
kima(プロフ) - なーさんさん» コメントありがとうございます。とても励みになります。更新ペースがすごく遅いですが、投稿をやめる予定はないので、気長に待っていただけると嬉しいです。 (2022年8月22日 1時) (レス) id: 6fedac0470 (このIDを非表示/違反報告)
なーさん(プロフ) - 個人的にめちゃくちゃ好みです!!更新頑張ってください! (2022年8月21日 15時) (レス) id: 64a4afe500 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kima | 作成日時:2022年5月23日 9時

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