【l.u z】吐息王子と一緒に【歌い手男主】

31やけど ページ32

luzside


頬にさわさわしたものが触れてむずがゆくなって目を開ける。

目の前には髪の毛。

これはふぅの頭。

「なんで、一緒のベッドにおるん…？」

きょろきょろ見回すとどうやらここはふぅの部屋のようだ。

ってことは、俺が犯人やね！
なんのかはわからんけど！

すーすーと寝息をたてて、気持ちよさそうに眠る我が弟の顔はとても成人してるようには見えない。

俺の顔と同じやから何言っても自分のこと言ってるようになってしまう…

「ねー起きてふぅ〜」

頬をつんつんしながら呼びかける。
しばらくふぅの髪をいじってみたり、頬を少しつまんでみたりしていると…

「ん…ぁ？……こぅ？」


寝ぼけ眼
　 +
舌足らず

=俺の弟最高なんやけど！！！！


最高すぎひん？？？？

え？？

ナニコレ。

はーーー

これはもうお嫁に出すのがもったいないんやけどなー！

待って、ふぅがタキシード着て花嫁さんと笑いあって、照れながら「こう、ありがとう」まで見えたんやけど。

「こう…？こーう？こうってば！」

「っ…！おはよ、ふぅ」

危ない、未来にとんでしまった。

「おはよ…なんで遠い目してたん？」

「朝日が眩しいなあって」

想像で涙出てなくてよかったわ。


「あの…まだカーテン開いてないんやけど」

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