story89 side:一郎 ページ44
「あ、おい!二郎待ってって!」
俺は何かを企んだ様な顔をして駆け出す弟を追いかける。
その俺の後ろをパタパタと駆けてくるのは三郎の足跡だった。
二郎、足がはぇーな…
サッカーやってるとやっぱりちげぇのかな
「って、急に止まるなよ、じろ」
二郎「A?」
急停止をかけた弟に声をかけるとその声は弟の声によって遮られた。
それに今、なんて…
『…っ、二郎?』
その刹那確かに、確かに聞き覚えのある声が耳に木霊した。
ありえない。
いるはずがない。
だって今、二郎の前に立ってるのは女だ。
A、のはずがない。
なのに________。
二郎の奥に立つ女が動いてその顔が鮮明になる。
「…A、」
長い髪が彼…彼女の肩で揺れる。
紫銀色の、俺の友達のAと同じ髪色。
同じ顔。
Aと何も変わらない。
ただ1つ、違うのは女だってことだけ。
『…、一郎!なんでここに!』
「…A、なのか?」
『…っ、あのね一郎、これは』
左馬刻「Aよぉ、俺様を差し置いてこんなダボと話なんてしてんじゃねぇよ」
「…左馬刻」
俺が手を伸ばしかけた彼女を自分の身体の方へ強く引き寄せたのは彼女の隣に立っていたヨコハマディビジョン、碧棺左馬刻。
…なんで左馬刻が。
…いや、左馬刻はAの正体を知っていたのか…?
左馬刻「A、俺様は聞いてねぇぞ?コイツと繋がりがあるなんて」
『ちょ、左馬刻!どこ触って…ねぇもう離し…』
その瞬間、左馬刻はAに噛み付くようにキスをした。
Aが息ができないほど激しいキスを、俺に見せつけるように。
「左馬刻、やめろ!!」
変だ。おかしい。
苦しさと悔しさが心の中を支配する。
なのに、
俺は左馬刻に抵抗できず彼の腕の中で息を漏らすAを見つめることしか出来ない。
なんでだ。
俺に笑いかけるAは確かに男のはずだった。
女、なのか?
女なんだ。
Aは、女だ。
今まで俺たちに見せていた姿は偽りの姿だったんだ。
しかもそれを左馬刻は知っていた。
A、どうして…
『左馬刻!いい加減にして!』
左馬刻「…ったく、んだよ。ノリ悪ぃな」
『ちょっと黙ってて!
…一郎、』
Aが俺を見つめた。
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皆様長らくお待たせ致しました!
只今受験が終わり、帰って参りました!
また作品を更新していくのでこれからもご贔屓によろしくお願いいたします!
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hani-R - ルキさん» ルキ様。コメントありがとうございます。「ハマにハマれ」ですね笑わかりますめちゃくちゃわかります。ヨコハマは声優さんがキャラクター本人過ぎてもう心臓に悪いですよね…笑 (2021年2月13日 23時) (レス) id: dbddb190fe (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - 僕の推しは寂雷先生と独歩ちんです!!!!!!!最近、浅沼さんにハマってそこから駒ちゃん神尾さんとどんどんハマもハマりつつあります! (2021年2月13日 15時) (レス) id: 5d86928a65 (このIDを非表示/違反報告)
hani-R - Rさん» R様。作者です!コメントありがとうございます!心中お察ししますよ笑笑ほんとにみんなかっこよくて可愛くてそれなのにバチバチのラップかまされたらそれはもう惚れますよね笑三郎君!可愛い!なのに神童!好きになるしかない!笑 (2021年2月4日 7時) (レス) id: dbddb190fe (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - コメント失礼します!!!推し?みんな顔が良すぎて‥三郎です!!!←もう、なんだよ‥顔が良いッ‥‥‥すいません取り乱しました‥失礼しました!!! (2021年2月2日 21時) (レス) id: 104d0cd352 (このIDを非表示/違反報告)
hani-R - らんらんさん» らんらん様、作者です!リクエストありがとうございます。全てを反映しきれるかわかりませんがなるべくストーリーに取り入れられるように頑張ります。これからも楽しんで読んで頂けると幸いです。 (2021年2月2日 18時) (レス) id: dbddb190fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:lotus_r | 作成日時:2021年1月8日 1時