Prolog ページ1
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屋上のフェンスに腰掛けて、下を眺める。
相も変わらず、楽しそうに下校する人達。
案外怖くないもんだな、なんて、息をついた。
開けっ放しの屋上のドア。
錆びたフェンスに、風通しの良い屋外風景。
――9月1日。
夏休みが終わって、新しい学期を迎えた。
またスタートするのが嫌で、ここに来てはみたけど。
死ぬのってなんか、呆気ない。
とくに理由はない。いじめられてた訳でもないし、
ただ、学校生活に疲れた。
……そうだ、折角だから、メッセージでも残しておこうか。
ヘアピンを外して、錆びたフェンスに、ガリガリと、削ろうとする。
でも。
「何も、言い残すことがないな……」
そうしたら。
後ろから、懐かしい声がするから。
振り返ったら。
「……何してんだ」
――少し怒った顔の、クラスメイトがいたんだ。
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あいうえお - すみません他の作品のパスワード教えてほしいですー! (2023年2月18日 22時) (レス) id: 8655edc292 (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - たまたま見つけたこの小説でしたが、読んでよかったなあと思いました。私も夢主ちゃんと同じ感じで何もないのに死にたいとかめっちゃ思います。だからこそ共感できるし、なんか同じ気持ちの子がいるんだなって嬉しくなりました。好きです! (2021年6月19日 6時) (レス) id: 85ad8c6978 (このIDを非表示/違反報告)
お水。(プロフ) - まーちさん» いえ!こちらこそ読んでいただき本当にありがとうございます!感動したと言っていただけて本当に嬉しいです。コメントまで残して頂き、励みになります!本当にありがとうございました! (2020年12月29日 18時) (レス) id: 5c541d7487 (このIDを非表示/違反報告)
お水。(プロフ) - まふにゃさん» 歌詞だったんですね!気付きませんでした!今度検索してみますね!コメントありがとうございます! (2020年12月29日 18時) (レス) id: 5c541d7487 (このIDを非表示/違反報告)
まーち - こちらの作品とても感動しました。少し、少しだけ感情が薄い私がなきそうになりました。こんな素敵な作品を作っていただきありがとうございます。 (2020年12月10日 21時) (レス) id: 65334a4eed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お水。 | 作成日時:2019年1月12日 17時