四振り目：忘れてごめん ページ17
｢………ふぅー……ふぅ｣
｢…………｣
｢………ん、もう大丈夫じゃないかな。はい主、口を開けてくれるかい？｣
目の前で匙を差し出し、いわゆるあーんをしてくるのは、我が本丸の初期刀、歌仙兼定。
兼定ってさ、こーいう事を恥ずかしげもなくやってくるところがタチ悪いと思う。
｢…………や、その、自分で食べれます｣
｢へぇ？筆を持つ力も残っていないのにかい？｣
｢うっ、そ…それは……｣
痛いところをつかれて、肩がピクリと反応してしまう。
｢いいから、ほら｣
｢…………………………あー｣
｢…うん、いい子だね｣
……うー、なんか、子供扱いされてるみたいでヤダ。
結局、あのあと本丸につくと私は発熱し、布団から出られなくなってしまった。
というか、出ようとすると兼定に怒られるわけなんですよ。
……ふつーの体だったらあの程度なんてことないのにね。ほんっと、この体質嫌になる。
｢……食べ終わったね。あ、熱計ってないんじゃないのかい？｣
｢…あー、忘れてた｣
えーっと、体温計はどこだっ＿
グイッ
｢っ！？｣
｢………うーん、結構高いなぁ。８℃くらいかな｣
…………Oh no…………。
ひたいが………くっついて……。
もーそろそろ心臓が………ムリ。
私が何かに耐えてる間に、兼定の顔が離れていく。立ち上がって襖に手をかけると、顔だけをこちらに向けて渋い表情をする。
｢氷枕を持ってこよう。だけど、僕が離れてる間に、勝手に動いてはダメだよ？｣
｢はーい｣
｢それじゃあ、少し待っていてくれ｣
そう言って兼定は出ていってしまった。
｢………ヒマー｣
久々にゲームでもしたいな。こんのすけに用意してもらおっかな…。
｢審神者部屋だけ電気通ってるから割と便利だよねー｣
厚達も呼んで一緒にやりたいなぁ。兼定はやんなさそうだけど。
｢……トイレ行きたくなってきた｣
＊＊＊＊
｢………ふー、すっきりすっきり｣
さて、すぐ部屋に戻らないと、兼定は怒らせちゃだめだからね。
……とか思ってたのに、
｢……あれ？｣
厠に行った帰り、見つけてしまった。
刀剣部屋。鍛刀した刀を安置するための部屋だ。
ちょうど、厠から審神者部屋までの途中にあるんだけど、そこに一振りの刀剣が鎮座していた。
｢………やっぱ｣
………顕現できるかな。霊力は余っているんだけど………。
｢……顕現せよ、付喪神｣
怒ってるかなー。優しい子だといいんだけど……。
｢………あ、君は……｣
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まなみ(プロフ) - みゆさん» 了解致しやしたああああああああああああ！← (2018年11月4日 15時) (
レス) id: 5229721b17 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 続き待ってますううううううううう！← (2018年11月4日 15時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
まなみ(プロフ) - ユユユさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてうれしいです！ (2018年11月1日 6時) (レス) id: 5229721b17 (このIDを非表示/違反報告)
ユユユ - すごく面白いです！更新頑張って下さい。応援してます！ (2018年11月1日 5時) (レス) id: f0e41eea19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：○●まなみ●○ | 作成日時：2018年9月20日 22時
