【文スト】急にトリップして護る事になったんですけど、一寸説明下さい。

ネージュとラメール ページ21

「中也さん、決まりました？」

あれから小一時間経った頃、私はリビングに戻ってきた。

そこには天使がいた。

寄り添って眠る二匹はぬいぐるみのようで、それでいてちゃんと生きている、生命の輝きのようなオーラが可愛い。語彙力が消滅する位可愛い。

そして、その横で机に突っ伏して寝ている中也さん。寝顔可愛過ぎやしませんか。アニメの『双つの黒』の最後のところの中也さんの寝顔を見たときから思ってましたけど、中也さんって、すっごい幸せそうな顔して寝ますよね。天使ですか貴方は。

机に雑に置いてあった映写機で天使達をひたすらに撮る。


その音で起きた中也さんに怒られて殆ど消されましたけど。

***

「あ、そういえば、中也さん。名前決めました！」
「やっとか」
「寝てましたよね？」
「こいつらが徹夜明けの俺に眠気を誘ってきたのが悪い」
「ならしかたないですね」
中也さんが用意してくれたホットココアを少しだけ飲む。
「んで？名前、何にしたンだ？」

フフフ……待ってましたよ！その質問をーー！！

「羽の有るコが『ラメール』で、羽の無いコが『ネージュ』です」

「フランス語で雪と海か」
「はい！どうですか？」

「いいンじゃねぇか？」
「じゃあ決まりですね！宜しくね！ラメール、ネージュ！」

スヤスヤと気持ち良さそうに眠る二匹を指先で撫でる。

その撫でた部分に黄色い小さな文字が有った事には誰も気づかなかった。


さて、今はもう深夜だ。そろそろ寝たい。そして、寝るにあたって、ひとつ。大きな問題がある。

「中也さん、貴方がソファで寝る必要は無いです。貴方が寝台で寝てください」
「いや、お前が寝台で寝ろよ。昨日此方に来たばっかで今日も色々あって疲れてるだろ」

そう。

どっちが寝台で寝るかである。

「疲れてるって言ったら中也さん徹夜してたんじゃないですか？中也さんの方が疲れてるんじゃないですか？」

「いや、俺は慣れてるから良いんだよ」
「どこぞの教授眼鏡ですか？貴方は……もう面倒なのでじゃんけんで勝った方がソファで寝るって事で良いですか？」
「おう」

結果、じゃんけんで丸く収まった。

私は、『じゃんけんで勝った(負けた)方が○○する』と言った方がそうなる、というフラグを数えきれない程立てて回収してきたプロである。だから勿論、
「勝ったぜ。という事でお休みなさい」
勝った。毛布だけ貰ってソファの上でミノムシになる。

扉が閉まる音を最後に、私の意識は深くへ沈んだ。

*****
伽音さん、ネーミングセンス最高ですか。ありがとうございますた！！

私、対人恐怖症なんです。→←名前を付ける！！(２)

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