虹村と幼なじみのキセキ物語【最強女主】Part3 (ページ30)

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キセキ物語111 ページ30

－－－赤司side－－－

虹村「....ﾌｩ.....なんとか着いたな;」

赤司「はい;.....」

嵐の中ようやく辿り着いた宿。木で作られている宿の中は、質素なもので本当に非常用というものだった。白咲さんが言ってたとおり、キャンプなどでは便利そうな宿だ。

虹村さんは目を覚まさない白咲さんを抱きかかえたまま、壁にもたれ掛かり座り込んだ。俺も疲れた体を休ませるべく、虹村さんの隣に座り込んだ。

虹村「.......A....。」

貴「.....んっ.....。」

虹村さんが声をかけても目を覚まさない白咲さん....。悪夢でも見ているのだろうか。たまに表情が歪んでいる....。

.....俺は疑問に思っていたことを虹村さんに聞こうと決意した。

赤司「あの....虹村さん。」

虹村「！.....なんだ？」

赤司「白咲さん......前に何かあったんですか？
俺を助けに来たとき、いつも通りだった白咲さんでしたが......雨が降ってからすごい取り乱してて.....」

虹村「......昔からなんだよ。」

赤司「え....。」

虹村さんは白咲さんを優しく抱きしめた。

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虹村「......幼い頃から.....俺とAは一緒にいたんだ。.....そんときは俺にもAにも....母さんがいた。」

赤司「.....！」

虹村「....俺の母さんは病で亡くなって、今は親父と二人暮らしをしている。」

赤司「.....白咲さんは？」

虹村「......一人暮らしだ。....Aの親父は仕事の都合で海外に行っている.....。」

赤司「そう.....だったんですか....。あの....白咲さんの母親は一体.....。」

虹村「.......。」

白咲さんの母親の話をふると、虹村さんは黙り込んで何かを考えこんでいた。

雨の中、白咲さんが「母さん」と呟いたのは....きっと何か理由があるのではないかと俺は思ったのだ。

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虹村「.......事故だったんだ。」

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赤司「！」

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虹村「.....俺はその場にはいなかったが....Aの母さんが事故にあったと聞いて、親父と2人がいる病院に向かったんだ。俺たちの親同士、仲が良かったからな.....。

....Aの母さんは集中治療室に運ばれていた。......そんで....その治療室の前の椅子には....Aがいたんだ....。

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.....放心状態で...。」

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赤司「......っ。」