15話 余韻 ページ18
宮くんたちは休憩を挟んだ後、また試合をするらしい。
私があの試合で終わりだと思ってしまったのはきっと、彼らが本番さながらの試合を魅せてくれたからだと思う。
彼らの迷惑になってはいけないなと、急いで観客席へ戻った。
「Aちゃんどこ行っとったん？急に走り出したからびっくりしたわ！」
「えっと、お手洗いに...」
今更になって、なりふり構わず走り出して行ったことに恥ずかしさを覚えて苦し紛れに嘘をついた。
「なんや必死な感じやったから心配しとったんやで？まあでも、その顔見る限り大丈夫やったみたいやな。」
戸田さんはそれだけ言うと、それ以上何があったのかは聞かなかった。
それから数時間が経った。
「やっぱ井闥山は強いなあ！でも、稲荷崎かて負けてなかった」
今日の試合、最終的な結果は1勝2敗。
でも戸田さんが言うように、今日の試合に競り合いにならないセットなんてなかった。
そんな試合の余韻に浸っていると
「そんなら侑らんとこ行こ！これ渡さないかんねん」
戸田さんはクラフト紙に金の箔押しがしてあるオシャレな紙袋を左手に、私の腕を右手に掴んで走り出した。
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淀(プロフ) - めーぷるさん» コメントありがとうございます！とても励みになります。現在私生活の方が忙しく更新できておりませんが、待っていただけますと嬉しです！ (2020年2月9日 13時) (
レス) id: a73053601c (このIDを非表示/違反報告)
めーぷる - え、めちゃめちゃ面白い・・・。更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年1月27日 16時) (レス) id: f01d8b6a59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淀 | 作成日時：2020年1月17日 2時
