すぐそばに君はいた −13−

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亜嵐「あ、そうだ。Aっ！」


「はい。」


亜嵐「あいつの傷を癒せるの、
Aが適してると思うからさ、」


「えっ？」


亜嵐「Aに甘えられると
放っておけないって言ってたから。」


「…。」


亜嵐「今の健太には、
ちょっとしたわがままが必要だと思うから、
よろしくね。」


「えっ、ちょ、亜嵐さん…。」




ニコッと笑って掛けて行った亜嵐さん。



そんな…無茶なこと言われましても……。




気持ちを整理しなきゃいけないのに…。



どうしてみんな、


諦めつかないような言葉をかけてくるんだろ。





「……はぁ…。」




今日も帰ったらお兄ちゃんと電話しよ。






移動車に乗り込もうとしたら、


Aはこっちと北人さんに腕を引っ張られ


違う移動車に連れてかれた。




健太さんは居ませんように。



それだけを願って北人さんに連れられた移動車に乗った。




「なんでこっちなんですか？」


北人「んー？俺が話したかっただけ。」


「いや、どんな理由ですか！」


北人「まぁいいじゃん。」


「別にいいですけど。」




健太さんはこの移動車に乗ってないし。


別に北人さんと話す分には別にこの移動車でもいい。




「で？何ですか？」


北人「んー？いや、最近Aと話してないな
って思っただけでこれと言って特にない。」


「ふふっ。はい？笑」


北人「逆になんか話したいことある？」


「別に、ない…です。」


北人「えーじゃあ連れてきた意味なくない？」


「ほんとですよー。ふふっ。」


北人「まぁ元気そうな顔見たら
ホッとしたから寝るわ。」


「いや、自由すぎません？笑」


北人「ふふっ。話したいことあったら話しかけて。笑」




そう言って目を瞑った北人さん。



いや、本当に自由すぎる。

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