すぐそばに君はいた −12−

562 健太side ページ12

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健太「風呂入ったら家行っていい？」


「あ…いやぁ…。」


健太「はっ？」


「…。」




マンションのエレベーターに乗って、


軽い気持ちで聞いたら、


想像してなかった展開にビビった。




なんで渋る？


久しぶりに会えて渋るとかなくない？





「あ！じゃあ健太さんの家でもいいですか？」


健太「なんで？」


「いやぁ…実はですね？へへっ……
帰ってすぐに家出たから片付けてなくて…。」


健太「…。」




Aが？ありえないんだけど。




疑いの目で見ると、


ほんとですよ？って言われたけど、


潔癖症で有名なあのAが片付けないとか


信じられなくて、


Aと一緒にエレベーターを降りた。




「別に何も隠してませんって。ほんとに！」




言われれば言われるほど疑って…





家のドアを開けると、



玄関にキャリーケースが


開いた状態で置かれてた。




「ほら…ねっ？笑」


健太「…。」


「本当に急いでたんです。ふふっ。
意外と大雑把な性格なのかも。笑」


健太「それはない。笑」


「わからないですよ？」


健太「そんなに海青に早く会いたかったの？笑」


「あ、バレてる。笑」


健太「ふふっ。」




片付けもしないで家を出る理由は


それしか考えられない。



メンバーに早く会いたかったから後回しにした。


ほんと、単純だなぁ。




「なので、掃除もしてないから
健太さんの家でいいですか？」


健太「うん。」


「軽く片付けてから行きますね。」


健太「うん。」




では後ほどって言って家の中に入って行ったA。

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