すぐそばに君はいた −3−

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健太side



暖かくなってきたけど風が涼しい春。



ツアーも順調に進み、BOTに向けてバタバタの日々。




春なのに、何テイクも踊るから、


みんな結構汗かいて暑くて


タンクトップになったりしていた。




そんな中、撮影の合間に外に出ると、


敷物の上に長袖長ズボンで


顔にタオルをかけて横になっているAがいた。




健太「何してるの？笑」


「ん？その声は健太さんかな？」


健太「正解。」


「日向ぼっこしてます。」


健太「ふーん。」




俺も謎ってよく言われるけど、


この子も謎な行動が多いんだよなぁ。




日に当たる箇所なんてひとつもなくて、


それで日向ぼっこって言うのかな？意味あるのかな？





「うわっ、眩しっ！」




顔にかけていたタオルをバッと取ると、


ぎゅっと目をつぶったA。




そんなAの顔を覗き込むように上から覗いた。




ゆっくり目を開けたAと目が合った。



すーっと伸ばした手で俺の頭を掴んだ。




健太「ちょ、この姿勢腰痛い。笑」


「もう少し右です。」


健太「ふふっ。知らねぇよ。笑」




俺の頭を日陰に使うAに


知らねぇよって笑うと、



だってタオルないから


眩しいんですもんって微笑んだ。





俺にとったらその笑顔の方が眩しいけどね。





最近Aへの気持ちを抑えるために


なるべく近寄りすぎないようにしている。



気をつけてはいる。


いつの間にか目で追ってて


陣さんにあかんからな？って注意されたり…。




「うん。この位置キープでお願いします。」


健太「腰痛い。笑」


「あーダメダメ。動かないで。笑」




頭を置いた手を全く離してくれないA。


元々腰痛持ちなのにこの姿勢は本当に腰が痛い。

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