すぐそばに君はいた −3−

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「っ！！」


男「思い出してくれたみたいだね。」


「…。」





やばい。逃げなきゃ。





でも…ドアの前に男が立っていて逃げれない。



どうしよう…。



スマホもない。




叫んだら誰か気づいてくれる？




でも…恐怖のあまり声が出なかった。




じりじりと近づいてくる男。




後ずさりしてると、壁にぶつかってしまった。




「っ！」




ニヤッと気味悪く笑う男に捕まってしまった。




「や、離して！！」




どんなに海青達とトレーニングをしていても


男の力には勝てることなく、


逃げようと抵抗する私の足を引っ掛けてきて


転んでしまった。




「いやっ！やめて！！」




私にまたがった男の顔がどんどん近づいてくる。




顔を横に背けると、首筋にキスをされた。




「っ！」





気持ち悪くて反応してしまったら、


頭を押えられて口にキスをしてきた男。




必死に抵抗したのに、


無理やりこじ開けられた口に、男の舌が入ってきた。






気持ち悪い…。





助けて。誰か助けて…。







男「いいねぇその顔。」


「っ…」




そう言って首筋に顔を埋めた男。




助けて…誰か助けて。




でも声が出なくて…




冷静になれ。自分。


もうこの男のせいで泣きたくない。





「いやっ！」




ブチブチと音がしてシャツのボタンが外された。




「やめて。お願いだから…。」



男「ずっとAとこうしたかったんだ。
1つになりたかったんだ。」


「いや、いや…」




気持ち悪い手がゆっくりと


タンクトップの中に入ってきた。






本当に無理だ…。





助けて…。






男「色気のない下着。
でもこんなの邪魔なだけだから。」


「いや、いや！いや！！！」


男「うっ！」






咄嗟に男の急所を膝で蹴った。




痛がる男からすり抜けてドアの前に行った。





足に力が入らなくて


四つん這いでドアの前にたどり着いた。




ダンダンダンっとドアを叩いて、助けてと叫んだ。




お願い…誰か気づいて。




男「お前、いい度胸してんな。」


「っ！」




振り向くとすぐ近くに男がいた。






「きゃーーー！！」

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