信じてもいいですか？ [４]

176 樹side ページ20

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「謝るんじゃなくて、
なんで機嫌悪いのか教えてよ。」


樹「ごめん。本当になんでもない。
俺が疑ってただけ。」


「何を？疑うって何を？やっぱり私が原因じゃん。」




言ってくれなきゃわからないよ…って言われて、



本当に些細なことでAを悲しませて


申し訳ない気持ちでいっぱいになった。





樹「待ち受け…なんで変えたの？」


「えっ？」



そんなこと言われると思ってなかったAが


驚いて俺を見た。




「……院長が猫好きで、唯一共通点が猫だったから。
フォルダからジンララを探す手間を省くためと、
フォルダを開いた時に樹の写真を覗き見されたら
困るから、だから事前に変えたの。」


樹「…。」


「もちろん今は樹に戻ってるよ？」




ほらって見せてくれた待ち受けは


確かに俺だったし、新しいやつになってた。




「ねぇ何を疑ってるの？」


樹「…。」


「浮気？それは絶対にないからね？
出張に研修医もいるって言ったから？
実は研修医がいたって後から知った方が
嫌かなって思って、疚しいことなんてないから
先に言ったけど。それが嫌だった？」


樹「…。」


「ごめんね。」


樹「えっ？」




疑ってた俺が謝るのは分かるけど、


なんでAが謝るの？




「ごめん。ちゃんと説明しなかったから。
色々とって濁した私が悪いよね。」


樹「いや…俺の方こそごめん。」




しょうもないことで、


勘違いして疑って…俺ダメだな。




雰囲気悪くしてごめん。


ご飯食べちゃおうって言って箸を進めたA。





雰囲気を悪くしたのは俺なのに。





食器洗うよって言ったのに、


座ってていいよって言われて、


今のAには何も言えず


大人しくソファに座ってマースを撫でていた。





樹「ありがと。」


「うん。」




食器を洗い終えて隣に座ったA。

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