信じてもいいですか？ [３]

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夜勤中、


確かにいつもより元気の無い研修医が萎れてる。



研修医に指導する当直医の口調が


いつも以上にキツい気がする。




「…大丈夫ですか？」


研修医「何？ざまぁみろって思ってるの？」


「…。」




冷たい目をして私を見た研修医。




「別に。思ってませんよ。」


研修医「…。」


「あなたが私にしたことは
一生許す気はないですけど、
私、医者としてはあなたのこと嫌いじゃないから。
フットワーク軽くて看護師にも
気を利かしてくれるし、
患者さんにも丁寧で優しいし。」


研修医「…。」


「そんな萎れてる暇あるなら、
ちゃんと仕事してください。」


研修医「ふふっ…真面目に
Aさんを好きになってればよかった。」


「…。」




あーあ。俺ってマジで愚かじゃん！


って肩を落とした研修医。




「だとしても無理ですよ。
男としては全く興味ないですから。」


研修医「はっきり言うねー。」


「あなたのことは絶対に一生許せないし、
これからどうなるのかなんて私には関係ないです。
でも、これからも患者さんにとっては
いい医者でいてください。」




本当に人として研修医のことは大っ嫌いだ。



でも…医者としては嫌いになれない…。




私がヘマした時も落ち込んだ時も


フォローしてくれたのは、間違いなくこいつだから。

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