信じてもいいですか？ [３]

113 ページ15

.


RIKU「どうもぉー。」



並んでいた真後ろにRIKUさんが居た。



アメコに居るみんなを見渡して


どうもぉーって笑顔のRIKUさん。



私の隣でやばい！って感動している先輩。



そして…



RIKU「あっ………ふふっ。こんにちは。」


「…。」


先輩「こ、こんにちは！！」




私に気付いたRIKUさんが一瞬微笑んだけど、


何事も無かったかのように挨拶をしてきた。




それに対してペコッと頭を軽く下げただけの私と


感動でテンションの高い先輩の温度差と言ったら…


すごい…。




先輩「あ、あのりっくん！私、大ファンなんです。」


RIKU「ありがとう！」


先輩「あ、握手してください。」


RIKU「はい。笑」


先輩「ありがとうございます！！
ちょ、Aさんもほら。」


「えっ…」


RIKU「ふふっ。あなたは誰ファンですか？笑」


「…。」


先輩「この子はいっちゃん推しなんです！！」


「…。」


RIKU「いっちゃんかぁー。イケメンだもんね。笑」


「…はい。笑」



いや、りっくんの方がイケメンです！


って騒いでる先輩の隣で


どう反応したらいいか分からず、


とりあえず差し出された手を握った。




なんで私はRIKUさんと握手してるんだろう？


でも芸能人と握手とか凄いことなんだろうな。



んー変な感じ。




「ふふっ。ありがとうございます。」



店員さんにお次の方って言われて、


先輩が私の分も注文してくれた。



先輩が会計をしている時に、


チラッとRIKUさんの方を見ると、


ニコって笑われたから、ペコッとお辞儀した。




なんか、バレないようにって


コソコソしてるのを見つかってしまった感じがして、


なんとも言えない気持ちになった。





その後RIKUさんは


自分のコーヒーを持って颯爽といなくなった。





先輩「やばい！今日死んでもいい。」


「ダメですよ？」


先輩「りっくんに会っちゃった！！」



まるで、となりのトトロのサツキとメイが


トトロに会っちゃったーって喜んでる並に


騒いでる先輩。





年上なのに無邪気で可愛いなって思ってしまった。




本当にRIKUさんや樹たちの存在って偉大だなぁ。




その後、気を良くした先輩が


夕食まで奢ってくれたのは


RIKUさんのおかげだろう。

114 RIKU side→←112

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す