信じてもいいですか？ [１]

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すんなり帰ってくれた樹くん。



あんなに綺麗で整った顔の男は、絶対に遊んでる。



どうせ私をからかってるだけだと思う。




芸能人はきっとチャラい。


……ってそういう偏見は良くないか。





家に樹くんが来たことを

奈緒に報告していいものなのか…


どこから何があるか分からないから、

樹くんのためにも奈緒には報告しなかった。



また電話するからって帰っていったけど、


…本当に電話はあるのだろうか…。



私の携帯の着信履歴には

樹くんの番号が残っている…。



登録しておくべきなのか……。



なんでこんなに悩まされなきゃいけないんだ！！




遊ばれてるだけだろうから、登録はしなかった。




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樹くんが家に来たのは夢だったんだと思う。


電話するからと言われて1週間…

これといって電話がかかってくることはなかった。



やっぱりね。遊ばれてたんだ。





お昼休憩、カバンから携帯を取り出した。



不在着信の文字が表示された。



知らない電話番号…。




「えっ！！」



先輩「どした？」


「あ、いえ。なんでもないです。」


先輩「そっ？」


「…。」



知らないんじゃない。登録してないだけだ。



11時過ぎに電話があったみたい。



仕事中だから気付かなかった。





折り返す？



いや、やめておこう。




不在着信の文字は見なかったことにしよう。



先輩「明日何食べたいとかある？」


「んー…あっ！研修医が
美味しいスペアリブの店教えてくれたんで
そこに行ってみたいです。」


先輩「いいよ。てか本当に研修医と仲良いよね。」


「仕事出来ないもの同士なので。笑」




明日の夜は職場の人達とお食事。嬉しいなぁ。

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