○. ページ47
舘さんとめめくんが着替えてきて、稽古の準備が始まる。
由紀乃が作ったという着物は、上が白で袴が紺で。いたってシンプル、至って普通！よかった！
宮「剣道着みたいな感じではないんですね」
吉「時代劇で殺陣をやるときは着物でしょう。袖の長さに慣れないと稽古になりませんから」
目「なるほど」
おーすげぇ、真っ当なこと言ってる…普通のこと言えるんや…
あっ！ちなみに私は撮影班です。今回撮影スタッフが入らないという条件で撮影ＯＫなので、私が撮ります。樺さんからのプレッシャーが恐怖ですはいがくぶる。
吉「稽古用の刀なんですが…木刀、竹刀、ラバー刀がありますが、どれがいいですか」
宮「おすすめは」
吉「私は重さがある木刀が好きですが、より本番で生かすならばラバー刀ですね。竹光に重さも近いですし怪我もしにくく安心安全です」
宮「じゃあそれで、目黒もいい？」
目「あっ、お任せします」
宮「じゃあ、それで」
吉「わかりました」
由紀乃が刀を３本準備して、いざ、お稽古開始。
基本の型を一から十までやるのだが…それがまぁ大変なんだよな。
…って思ったけど。
さすが、滝沢歌舞伎とかで殺陣をやっているだけのことはある。かっこいいね。そのへんはなんなくこなしているように見える。
吉「型はできるんですね」
宮「何度かやりまして」
吉「でも、型だけですね」
目「…っ！」
あーーー…由紀乃のドＳスイッチ入ったぞ…
けどめめくんも舘さんもＳだからな…(独自解析) ＳとＳだとどうなるんだ？あれ？
とりあえず由紀乃が楽しそうだから、まぁなんとかなると思うけど。
吉「ならば、基本はよしとして…ここからどちらに進みたいですか。泥臭くてもより男らしく武士らしくよりリアルにみせるか、アイドルらしく華々しく華麗に魅せるか。」
そう。それは最初に聞かれていて、本人に任せますって言ったんだ。私が決めることではないな、と思って。
アイドルとして、キラキラした映画に出るなら必要なのは華麗なほう。だけど、きっと２人は…
宮「武士らしい方で」
目「俺も、そっちがいいっす」
吉「いいんですか、アイドルなのに」
宮「キラキラした映画に出られるのは期限があります。俺は時代劇が好きだから、ずっと時代劇に出ていきたい。泥臭くて男臭い時代劇でやっていきたいと思うから」
目「俺も、やるなら、ガチなのがいいっす」
吉「…ふーん…」
あ、ニヤッてした。
やる気スイッチも入ったな
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作者名：まめ
| 作成日時：2023年2月2日 6時
