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東京から京都まで。プライベートジェットを用意されるくらいには緊急だったらしい。
戦場について悲惨な光景を目にし、事態が深刻であることを理解する。これからどれだけの負傷者が出るか分からない。呪力の温存のため、通常の医学で対応出来る者はそのように対応し、大勢の医者と共同して治療をした。どう見ても間に合わない者は術式での治癒を施す。
次第に負傷者の苦痛に悶えるような声もおさまり、寝息を立てるようになった頃。
一体の穢が、この施設に侵入する。
薬研は咄嗟に筋力強化を使用して穢に飛び込み、自分ごと穢を施設外へと投げ出した。「シェルターを下ろしなさい!」と叫ぶ。薬研の威圧に逆らえなかったのか、薬研を見殺しにしたくはないという気持ちが残るまま施設のシェルターが閉められた。
これでいい。いやしかし、穢と一対一で戦闘をするなど、あってはならない。規則に反する。だがこの時ばかりはそんなものどうでも良かった。今こいつを殺さなければ瘴が蔓延し、施設の患者たちにも被害が及ぶ。
結論、この穢の核を潰して祓うことは出来たが、陰師無しで戦闘をしたせいで、この戦闘だけで薬研の侵色は異常に進み、皮膚が黒く変色、日常生活に支障をきたすまでになり、「双呪を組まずして戦ってはならない」の一例となった。
いつ堕落するか分からない重度の侵色。元々、薬研は『特別指揮資格』を持つに相当する人材であったが、これにより資格取得の話は帳消しとなった。
京都の穢害が収束し、東京に戻って来たのが2年前となる。今でも育成院の教育者としての席はあり、継続している。
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作者名:まめだいふく | 作成日時:2026年6月23日 0時


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