空の部屋 ページ1
その日の夜。
仕事を終えた臣。
マンションへ戻って来たのは21時を過ぎていた。
手にはコンビニの袋。
腕の時計を見ながら、エレベーターに飛び乗る。
OM「遅くなっちゃったな…。」
こんな時に限って忙しい…
連絡のひとつもしてやれ無かった…
足音を響かせて扉前まで。
三代目のロゴが付いた鍵をさしてすぐ気付く。
OM「開けっ放しじゃん…。」
勢いよく開く玄関。
OM「A！」
朝と同じ。
揃ったパンプスを見て部屋に上がり込む。
リビングの明かりを点けると、これまた開きっぱなしの寝室に向かう。
眠ってるのかと顔を覗かせた。
OM「A、具合どう………！？」
乱れたベッドにAはいない。
暗がりでもすぐに分かった。
OM「A……？」
寝室の電気を点ける。
布団を大きくめくってみても、いないものはいない。
OM「A！」
ドタバタと床を鳴らしながら、あちこち扉を開けていく。
OM「A！いるんだろ！？」
トイレ…
OM「A！ここかっ！？」
バスルーム…
人が入るはずのない収納スペースまで。
開け放ってみても、Aの姿は無かった。
いない…？
OM「あんな身体でどこ行ったんだ……？」
引っ張り出す携帯。
すぐに呼び出せるAの番号。
コールしようとした時。
ピンポーン……
うるさいくらいに鳴り響いたインターホン。
ハッとしてテーブルに放る携帯。
ピンポーン…
矢継ぎ早に二度目が鳴る。
OM「Aか！？ふざけてないで早く中にっ！？」
そう言いながら開いた玄関。
対峙した瞬間、お互いの顔を驚きに染めた。
OM「………壱…馬？」
KZ「登坂…さん…？」
立っていたのは壱馬。
目の前の臣が本物で、手にしていた茶封筒をポケットに隠すように突っ込んだ。
OM「ここに……何しに……。」
どうして壱馬がここに来る…？
三代目以外に…
Aのことを知ってる人なんて…
頭の中が思い出す。
リエちゃんか…？
KZ「あ…………と…。」
バツの悪そうな顔で唇を撫でる。
OM「お前………どうしてここを知ってる…？誰から聞いた…？」
頭の中は疑問符で埋め尽くされる。
KZ「A……さんは…？」
OM「Aさん……？」
そんな風に呼ぶほどの付き合いなのか…？
KZ「ちょっと…話したいことが…。」
OM「俺が聞く…。入れ…。」
KZ「あ…いえ…ここで…。」
臣は無言で、招くように玄関を大きく開いた。
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ゆい(プロフ) - 更新お疲れ様です！ヤバいです！壱馬がどんどん動き出しててドキドキしてます！ (2019年5月28日 1時) (
レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» わーごめんなさい！段々物語が動いていくので楽しみにしててくださいね！ (2019年5月25日 8時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - いいとこで終わってしまいました（涙）続きが気になります(〃ω〃) (2019年5月24日 23時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» 二人とも諦めちゃダメ！って思いながら書いてます。いつも読んでくれてありがとう。 (2019年5月23日 6時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» 強引ですけど、ホントに好きな人からのサプライズだったらこんな嬉しいことはないんですけどね。 (2019年5月23日 6時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年5月17日 20時
