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イヌピー君とドラケン君に慰められて
トボトボと肩を落として店に帰る道
横の国道を黒塗りの高級車が1台走ってくるのが見えた

あんな高級車に乗ってAちゃんを迎えに行けたら、
「Aちゃん」



一瞬だったけど後部座席の窓
見えた横顔、Aちゃんそっくりだった。

好きで好きで堪らなくて、
Aちゃんに見えてしまっただけなのか、
本物のAちゃんだったのか。

でもお兄さんからのプレゼントが全てブランド物なのを考えたら、さっきのような車に乗っててもおかしくない話だ






伊勢物語、曽根崎心中、椿姫みたいに身分違いの恋、
手の届かない恋をしてしまったのかもしれない

もしも、それでも許されますか?











「Aちゃん、」





「え?」



「A?」
さっきのは幻聴。幻なんだ。




「ううん、なんでもない。
…蘭ちゃんも魚半分残してたなって」

「半分食ったからいーの。」
誤魔化すように私の頬摘んで遊ぶ蘭ちゃんの脇腹突ついて
少しだけ反抗する

「竜胆、今日の晩メシも焼き魚な。
A食べるって」

「じゃあ今日は鯖な」

「え、お願いりんちゃん、お魚は勘弁して」

「骨取ってやる」
それはずるい




今年は少しだけ早く梅雨が明けて熱い夏日
クーラーの効いた車から降りると、墓参り中のように
じわじわと肌を焼く暑い日差し

「やっぱり少し日に焼けちゃったな。
鼻赤くなっちまってる」

「化粧水で冷やすか。」
りんちゃんに担がれ洗面所に
冷たく冷やされた化粧水を鼻にパックしてきた
「肌白いしすぐ赤くなるもんなぁ」

「りんちゃんも鼻の頭赤くなってる」

「マジ?鼻が高いからか」
ドヤ顔で言ってくるりんちゃんの鼻にもパックして
蘭ちゃんの前に戻るとカラカラ笑ってきた
「兄ちゃん、そうやって笑ってられると思うなよ。
早めに対処しないと後々シミになるからな。」

「アラサーに怖いこと言うなよ。」




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まゆか(プロフ) - 飴玉さん» っ嬉しいです!ありがとうございます (2022年1月3日 7時) (レス) id: 9f4232803c (このIDを非表示/違反報告)
飴玉(プロフ) - Heartache.....大好きです..... (2021年12月28日 15時) (レス) @page43 id: 16dec3cb2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆか | 作成日時:2021年12月7日 0時

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