藤井くんの彼女(仮)

君は罪深い ページ15

藤井くんとの関係は徐々に変化し、



お昼休み以外にも話しかけてくれるようになった。





休み時間、


奈緒ちゃんがお決まりの丸イスに座り２人で話していた時。






「平野さん、次英語なんやけどさ」





「お。でた藤井」



「うん。私も英語やで」




だって同じクラスやからな



と、突っ込むことはさすがにまだ出来ない。





「おれ、教科書わすれてん


平野さん持ってる？」





「うん、持ってるで」





「嘘やん！さすが。貸してくれへん？」





珍しく藤井くんのテンションが上がったと思えば


そんなことを言い出す。





「え、あんたに貸したらAが使われへんやん」



と奈緒ちゃんが突っ込む。





「あ、そっか。


ごめんやっぱなんもない」




それだけ言って重岡くんの元へ戻った。






「……藤井っていつもあんなんなん？」






「あんなん？」





「うん、あんなアホなん？」





ストーレートに切り捨てる奈緒ちゃん。



確かに最近、藤井くんと話す機会が増えて慣れてたけど…







「………アホ、かも」

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