［深緑］王子様も魔法もいらないから地に足をつけたい ページ31
#御伽噺ごっちゃ混ぜ
「ただいまAちゃん！
お仕事疲れためう〜、ギューして？」
笑顔で此方に向かって来る男性の名前はオスマン。私をこの塔に閉じ込めた張本人だ。幼い頃に読んだラプンツェルのようだが、生憎あんなに長い髪は持っていない。腰より伸びればオスマンに切られる。それに金髪ではなく白髪である。オスマンは新雪、と揶揄していた。
飛び込んで来たオスマンの勢いに負け座っていたベッドに倒れ込む。深緑の瞳が怪しく輝き、抵抗はしない、の意を込めてベッドに体を預け、そっと目を伏せた。
外が暗くなっている。オスマンはまたお仕事に行ったのだろう。軋む腰を摩りながら、カーテンを閉めようとした。閉めようとした、のだ。
何か黒い物が飛び込んで来た。慌てていると、オマケと言わんばかりに緑色の物体も。
「クッソ、何処いったんアイツ…影が無いと困るに決まっとるやん！」
飛び込んで来た黄緑は突っ立ている私に構う事なく、黒い物体を追いかけている。さっきの発言から察するに、彼は自分の影を無くしてしまったのだろう。そんな筈が、と思うが、実際追いかけているのだから信じるしか無い。
格闘の末、黄緑は影を引っ掴むことに成功したようだ。布の様なそれを靴の裏に擦り付けたりして、基に戻そうとしている。見ていられない。
「あの、その影、縫いましょうか？」
自分でも何を言っているのか分からない。影を、縫う？
黄緑の男性はじっと此方を見ていたが、ニコッと人懐っこい笑みを浮かべて、「そんじゃ頼むわ！」とベッドの縁に腰掛けた。
黒色の糸を針に通して、ゾムさんという名前らしい男性の影と、逃げた影を縫い付けていく。なんだか絹と絹を縫い合わせている気分で、ちょっと縫い辛いが、なんとか完成させた。
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ロイエ - やばい、同志がここに居た。(本音:ヤンデレ大好き！逆ハー万歳！！)はい。 (2022年1月10日 23時) (
レス) id: 32127d00d4 (このIDを非表示/違反報告)
誠(プロフ) - マイソさん» 是非しましょう((( (2021年1月24日 14時) (レス) id: b57bb5d927 (このIDを非表示/違反報告)
マイソ - あああわかります。じわじわきて捕まる。それが萌えるんじゃぁ…趣味が合いすぎます。結婚して彼らのこといっぱい話しません(( (2021年1月16日 23時) (レス) id: 05f946baf6 (このIDを非表示/違反報告)
誠(プロフ) - 地稲さん» きっと美味しいです炭なんて作らないよ(震え声)そう言って頂けて嬉しいです！ (2020年8月1日 21時) (レス) id: d6a456411c (このIDを非表示/違反報告)
地稲(プロフ) - 妖精さん妖精さん…。眉毛英国紳士ポジは彼なんですね分かります。いやぁ彼の作る料理は美味しいんだろうなぁ(震え声)共依存は大好物ですありがとうございます。 (2020年8月1日 15時) (レス) id: a7f6c2fae7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誠
| 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2020年5月25日 3時
