一ノ瀬 高校二年 秋 ページ2
俺は高校を卒業し、第一希望の大学に入学して、そこそこ平和な日々を過ごしていた。
______筈だった。
「今」(_______今現在、その二回目だと思ってる今回のことだ。)の俺は高校二年の秋。
進路が大方決まる、そんな時期だ。
俺が「前」に気づいたのはちょうど半年前、高二のスタートだった。
未来がわかる。
そんな馬鹿げたことあり得ない。そう思うだろう?
実際、俺も夢かなんかだと思ってた。
でも、夢にしては妙にリアルで残酷な結末。
今の現状に酷似してる「前」からみるに、ここは確かに過去なんだ。
調べてみたところによると、これは所謂「逆行」というものらしい。
記憶を持って過去に戻る。
つまり、「強くてニューゲーム」だ。
確かに有利だろうけど、意味がわからない。
大学一年が高二に戻れば、学力面ではいいかもしれない。
でも、俺はもともとそんなに頭悪くないし、なんの力もない俺が出来ることなんてない。
意味がわからない。
それ以上にあの日への恐怖が大き過ぎた。
怖い。
嫌だ。
そんな昔思っていたことを思い出しつつ、机に伏せて休み時間を潰す。
あー眠い…。
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作者名:紅月まこと | 作成日時:2018年9月23日 0時