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side 青
雨音が交じる廊下の賑わいの中で
その声に無意識に引き寄せられて、
立ち止まる。
濱ちゃんが、小瀧の肩を抱いとった。
それは別に、同性の教師と生徒の
コミュニケーション、言われたら
まあ分からんでもないようなラインで、
けど、俺からしたら完全、
完全に、アウトなライン。
相手が濱ちゃんとか関係ない。
小瀧に誰も触れて欲しくない。
俺以外誰も。
「────なに、してんの二人」
「藤井、」
はたくように濱ちゃんの肩を
小瀧から剥がそうとすると、
こっち見て、腹立つほど普段通りの
何も疚しいことなんかない、
て顔の濱ちゃんと対照的に
いまだに濱ちゃんの体に顔寄せて
俺から隠れるように俯く小瀧に、
見つめてる自分の目頭が熱を帯びる。
それが我ながら可笑しかった。
いや、肩、触れてるだけやん。
たったこれだけのことに、
何でここまで感情がぐちゃぐちゃになるのか
自分でも分からなかった。
濱ちゃんと小瀧を目の前にして
混乱してんだけはかろうじて、自覚する。
最近、考えなあかんことが多すぎて
頭の機能が追い付かれへん。
眩暈がしてきそうなくらい、
頭の中をぐるぐる回る。
小瀧の泣き顔、
しげの俺を好きって言葉、
濱ちゃんの、動いてるから、って言葉、
信じたくて、信じられなくて、信じたくなくて
何を信じたら良いのか分からなくて。
分かるのは、もう今は
小瀧のことしか考えられへんってことだけ。
「、なに、しとんの、俺の、・・・」
───俺の？
俺の、
小瀧？
おめでたい頭や。
「・・小瀧、」
─────逃げた癖に。
小瀧をよろしくって、濱ちゃんに投げた癖に。
もう小瀧に関わんのやめる、
小瀧に泣かれて、
そんなようなことを宣った舌の根も乾かん内に。
今すぐ濱ちゃんから小瀧を引き離したい気持ちだけで、
寄せた顔に沿うように胸に添えられた白い手首を掴む。
ええやんか、
小瀧の、濱ちゃんを信頼しきっとるようなカオ。
濱ちゃんの、小瀧を守っとるように肩に触れる指先。
何時の間にか縮まってた二人の距離、
そこに不都合なんか何もないはずで。
これでええんやなかったの？
俺やとあかんから濱ちゃんに小瀧助けてもらう、んやなかったの？
まじでよう言えたな、あんなこと。
────
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まいん(プロフ) - Noさん» ありがとうございます。わざわざコメントまで書いていただいて恐縮です。すみません。そんなふうに言っていただけてこちらこそ本当に嬉しいです。ありがとうございます。 (2021年4月30日 22時) (
レス) id: 715f3175ec (このIDを非表示/違反報告)
まいん(プロフ) - かこさん» Oh…ありがとうございます(泣)こちらこそ早速ご覧いただき本当にありがとうございます。お待たせしてすみませんでした。 (2021年4月30日 22時) (レス) id: 715f3175ec (このIDを非表示/違反報告)
No(プロフ) - ずっと待ってました>_<本当に嬉しい限りです。 (2021年4月30日 18時) (レス) id: a928634097 (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - まいんさん» ずっと待ってました（ ; ; ）更新してくださって本当にありがとうございます！ (2021年4月30日 14時) (レス) id: 6e72dd3f11 (このIDを非表示/違反報告)
まいん(プロフ) - 名無しさん» お恥ずかしいです。もったいないご感想で恐縮です。そして嬉しいです。私の小説に対してなのか不安になってしまうほどです。何かの間違いでなければ、本当にありがとうございます。 (2021年4月30日 11時) (レス) id: 715f3175ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まいん | 作成日時：2019年9月6日 19時
