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B-26 ページ5

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お兄ちゃん、今日塾だから遅くなるって言ってたよね。



鞄から可愛いシーサーが付いた合鍵を取り出す。



表札を確認しつつ伯母さんちに入った。



最近まで孝太がまだ住んでたらしいけど、パートナーの男性と同棲することになって引っ越したらしい。



時刻は19時を過ぎていて、広くて古い木造の家は真っ暗で少し怖かった。



何年振りにここに来ただろう。 電気を点けるボタンがどこにあるのかも分からなかった。



1階のリビングで買ってきたものを冷蔵庫に入れた。 冷蔵庫の中にはお兄ちゃんが好きな炭酸飲料が沢山入っていた。



来たばっかりの場所で急に料理するなんて変な感じ。



ご飯を作って食べて片付けをしてお風呂入って……知らない場所にひとりきりだと普段以上に心細い。



リビングの隣にある部屋を覗くと、ダンボールがいくつか積みあがっていて、見覚えのある荷物があった。



お兄ちゃん、ここの部屋使ってるのかな。



10畳くらいのその和室に勝手に入った。



布団が敷きっぱなしになっていて、お兄ちゃんのものと思われる部屋着が脱ぎ散らかされてる。



朝バタバタしてたのかな。
……にしても散らかってるなぁ。



勝手に触ると怒られそうだけど、とりあえず明らかにゴミに見えるティッシュとか、脱いだままの服を片付けた。



サプライズで玄関に出迎えに行きたいから、敢えてお兄ちゃんに連絡をしてない。



22時くらいには帰ってくるかな……



湯冷めしそうだけど布団がどこにあるのか分からないし、とりあえず敷きっぱなしのお兄ちゃんの布団に潜り込んだ。











そこからの記憶は曖昧だった。



気付いたら布団で寝落ちしてたみたい。



体育の授業で沢山走ったし、色々あって泣いたり喜んだり…疲れてたのかも。



目を開けたら一瞬見慣れない部屋の景色に驚いた。



そうだ、伯母さんちに来てるんだ…って冷静になって寝返りを打つと、



大貴「連絡入れろよ、ばか」


「っ!!」



サプライズするはずが、逆サプライズ……



寝ている間に帰ってきたお兄ちゃんが横に寝ていた。 隣に布団敷いてスマホのゲームをやってる。



少し濡れている髪。ゆるいトレーナーを着てるからお風呂に入ったみたい。



「驚かせようと思ったのに……」


大貴「ならまず玄関の自分の靴しまっとけよ。 ははっ」



あ〜…寝落ちしてなくてもバレちゃったのか。



大貴「嬉しいよ、どうせ今日も来ないと思ってたからさ」



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もちもち(プロフ) - けいとるさん» ありがとうございます!大ちゃんがカッコいいと言って頂けてとても嬉しいです。分岐も楽しんで頂けて幸せです。この先もお楽しみ頂けるよう頑張ります^ ^ (2019年11月20日 22時) (レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 知念ちゃんの方も読んでます!自分で選べるっていうのが楽しいです!これからも頑張ってください! (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - はじめまして!この作品とても好きで大ちゃんもカッコイイです! (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちもち | 作成日時:2019年11月15日 22時

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