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僕の肩を掴んで、
その身長差は実に30cm。
だからかは分からないけれど、わたる先輩は膝を折った。
そのまま見上げてくる。
初めて見下ろしたわたる先輩は、ぐっと泣くのを堪えているみたいだった。
渉「…どうか。
『…分かりました』
わたる先輩が目を少しだけ見開く。
渉「ほ…んとうですか、Aくん…？だって、私は貴方に…」
『本当ですよわたる先輩。僕…僕ね』
小さく息を吸えば、まざまざと突きつけられる現実に息が止まりかける。
＿＿＿またか、という思いが渦巻いて、本当は叫びたかった。
…でも。
『僕ね、わたる先輩。…慣れてるから』
渉「…！A……！」
『…もう何も言わないで下さいわたる先輩。…言わないで』
そう言ってわたる先輩に笑いかければ、わたる先輩がふいっと顔を背けた。
ぐっと顔に力を入れて、何かを耐えてるみたいに…
『…わたる先輩』
膝をついて僕から顔を背けるわたる先輩を抱き締めれば、わたる先輩の肩が跳ねる。
『…僕ね、全然嫌じゃないですよ？だってわたる先輩が守ってくれるんでしょう？ならきっと…大丈夫』
渉「…ごめんなさい」
わたる先輩が、縋るように僕の背中に腕を回した。
この日が、わたる先輩が僕を"A"と呼び捨てにした最後の日になる。
そして……僕の世界は、また閉ざされてしまった。
今度は白いだけの部屋じゃない、カラフルな衣装に包まれて。
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海月(プロフ) - 久々の更新とても嬉しいです！作者様のペースで大丈夫ですのでお身体に気をつけて更新していってくださいね！応援しております！ (12月12日 17時) (
レス) id: 35dd37fd2f (このIDを非表示/違反報告)
Lemon!?(プロフ) - 久々の投稿めちゃくちゃ嬉しいです！応援してます!! (12月12日 0時) (レス) @page35 id: 1d8fe9d267 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - いちごみるくさん» 本当にお待たせしてしまって申し訳ないです…頑張ります！ (11月22日 17時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - ハルさん» ありがとうございます！ゆっくりですが、よろしくお願いします！ (11月22日 17時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - 久しぶりの更新に大歓喜です！ありがとうございます！魚さんの書く小説本当に全部好きです！続き楽しみにしています！ (9月21日 18時) (レス) @page33 id: de7f25a96e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2021年12月16日 20時
