【あんスタ】僕らはずっと待っている

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いつか、"息苦しい"と零したあいつは…もうどこにも居ない。


俺の愛するAはもう居ない。


死んだ、死んだんだ。




＿＿＿王たれ




誰かがそう言ったわけじゃない。


けど、皆が心の中で思ってた。




＿＿＿瑞沢 AはESの王である




そう思ってた。


その思いが、"A"を殺した。


望んでたの？


そうセナは言った。




＿＿＿答えは否だ。




望んでなんかなかった。


ただ、求められるままにそれを演じた。


ワタルでさえも気づかないほど、繊細に、注意深く。


"ESの王たれ"


それが、Aを苦しめる呪いだった。


寿命だったの？


そうナツメは言った。




＿＿＿答えは否だ。




寿命なんかじゃない。


…最期は突然だった(・・・・・)。


心臓病で死ぬのなら、いつ死ぬのか大体の予想がつく。


いわゆる余命宣告だよな。


けど、本当に突然だったんだ。


急変したわけじゃない。


医師でさえも予測がつかなかったほど、急に衰弱(・・)したんだって。


つまり……Aは衰弱死だ。


その原因は、さっきも言った"呪い"。


その呪いをかけたのは……ESのアイドルだ。


あいつらは…自分の愛した王を、自らの愛で殺したんだ。


ダンっと誰もいない廊下の壁を殴る。


ジンジンと手が痛むけど、それ以上に…


Aの心の痛みの方が強いんだろ。





レオ「…いつまで縋ってるつもりだ」





もうあの子は"王"じゃない。


なのに、みんなはあの子を"王"として見てる。


それが…怖い。


ずるずるとその場に座り込んで俯いた。





レオ「っ…もう、いいだろ……Aを自由にしてやってくれよ…もう好きに…好きに生きさせてあげろよ…っ…」





ぼろぼろと涙が出てくる。


頼むよ、みんな(・・・)。


もう…Aを壊さないでくれよ…

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