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絡まれた指がほどかれることはなく、少しだけきゅっと握り返された気もした。


『ペンギンさん達の入場で〜す!』


元気なお姉さんの掛け声で始まったペンギンのお散歩。


少し間隔をあけて隊列を成してペンギンが入場してくる。


その歩き方がなんとも言えない可愛さで。



「かわい〜。見てみて!」


「ああ、ぶつかってる。かわいい。」



目を合わせると少し止まってから恥ずかしそうに笑う。

そんな姿が愛しかった。









「かわいかった〜」


「ね、歩き方とか羽パタパタしてるのとか」



水族館の出口を出て夕陽が照らす道を2人でゆったり歩く。

手は、繋がれたままで。



「伊野尾くんの手、あついね」





「え、そうかな…」



恥ずかしそうに頬を赤らめて
そんな大胆なことを言うのに目線は合わせてくれなくて





自分の気持ちが抑えきれそうになかった。





「Aちゃんは、好きな人とかいる…の?」




握られた手に力が込められる。


少しの間を置いてから…



「…いる、よ」





俺の目をしっかりと見て伝えてくれた。

そんなの、期待しちゃうじゃん。



「伊野尾くんは…?」




「いる。」




すき。この2文字が2人とも言い出せずに。



結局帰りの電車が来るまで手は繋がれたままだった。









でも、それ以降Aちゃんからメールの返信も来ることは無く。



«おかけになった携帯電話は、現在使われておりません»


無機質な機械音声が残酷な現実を突きつけ

部活の仲間から


「有岡、彼女できたって」


「え、まじかよ?前の女の子?」


「らしい。でもあんまりこのこと言うなって口止めされてっから言うなよ。」


「なんだそれ?変なやつ」




ほんと変なやつ_____


こんなつらいこと、あるかよ。



「…ねぇ、その話詳しく聞かせてよ」


「おお、伊野尾。」

「んだよびっくりした、いたのかよ。」


あの日のAちゃんは、別人だったのかな?


嘘だと、言ってくれよ__________。

にゃむとーく。→←40"



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設定タグ:伊野尾慧 , hsj , Hey!Say!JUMP   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:にゃむ | 作成日時:2019年2月28日 5時

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