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少し寂しい隣の席に伊野尾くんが座ったところで大学の説明が始まった。
伊野尾くん、ここの大学志望なんだ。
何となくで選んでしまったのが申し訳なくなる。
「えー、うちの学校を希望している人の中に多いのは建築士とかが多いのかなー?有名だからね」
大学のパンフレットをパラパラとめくる。
隣の伊野尾くんをちらりと見ると、理工学部の欄を必須に見ていた。
「…それでは説明を終わります、」
約1時間の大学説明。
私にとっては目をひかれるようなものはなく少し退屈をしてしまった。
夢がないってこんなにも悲しいものなのか……。
「はぁ」
思わずため息をついてしまうと、隣の伊野尾くんがこちらを見た。
「Aちゃんはこの大学志望なの?」
…痛いとこをついてくるなあ…。
「…ううん、夢は何も無くて。とりあえず四年制大学がどんなものか説明だけ聞こうかなって思ってたの。」
「そうなんだ」
「伊野尾くんは理工学部のとこ見てたよね…?」
私がそういうとえっと少し声を漏らした伊野尾くん。
これじゃ私がただの覗き魔の変態みたいじゃん…!
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作者名:にゃむ | 作成日時:2019年2月28日 5時