【アイナナ】近くて遠くて (ページ5)

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Lesson.4 ページ5

なかなか課題が終わらなくて、気が付いたら外も暗くなっていた。

泣きそうになりながら、必死にやっていると、スマホが震えた。
『まだ終わらないのですか？』と一織からのラビチャ。

『まだ』と返すと、溜息を吐いた王様プリンのスタンプが１つ。それから家のチャイムが３回続けて鳴った。

「あれ、誰だろ？お母さんかな」

スマホ片手に、階段を降りる。鍵を開けて、玄関扉を開けると、そこには一織が立っていた。

「一織、どうしたの？」

「ちゃんと誰か確認してから出るようにして下さい！私じゃなかったらどうするつもりですか」

「あ、うん。ごめん…」

「そもそも危機管理がなさすぎます。さっきも鍵を締めてなかったそうじゃないですか」

「は、反省してます……」

一織のお説教は長いんだよなあと思わず下を向くと、コホンと１つ咳払いが聞こえた。

「で、何が終わってないんです？」

「あ、えっと…」

私は残りの課題を一織に教えてもらいつつ、完璧に終わらせることになったのだった。