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JK「ごめん、ちょっと電話に出るね」
恐らくマネヒョンだろうと、俺は振動するスマホを手に取った。
今から迎えに来るそうで、泊まった先がAの所だと言うと安心していた。
MN『ジミンから朝帰りするって聞いて何事かと思ったよ。Aさんと一緒なら大丈夫だな』
なんなら一緒に乗ってくかと聞かれたので、俺はそうしたい気持ちはあるものの断ることにした。
JK「いや、大丈夫です。Aはこの後すぐ水安保に帰るって言ってたから」
MN『了解。20分したら着くから準備しておけよ。午後からアルバムの撮影だからな』
一通り業務連絡が終わり、Aのもとへ戻る。
迎えが来ることを伝えようとしたが、彼女はスマホの画面を悩ましそうに見つめていた。
JK「A、どうしたの。何かあった?」
俺が声をかけると、Aは不安そうな表情で見上げてきた。
「うん…山仙の社長からメールが届いていて、なんて返事をしようか迷っているの」
あの時のいけすかない笑みを浮かべていた野郎が、どうしてAにメールを送ったのか。
その内容が気になった俺は文面を見せてもらった。
JK「お会いしたいです、って前も断ったのに懲りない奴だな。」
「うん…断りの連絡を入れるか、そのまま無視しておくか、でもこうやって連絡来たことがなかったからなんか不安で」
そう言って俯くAの手を、俺はそっと握りしめた。
JK「大丈夫だよ、A。俺がいるから、何も心配しなくていい。」
必ずお前を守る、そう強く思いながら彼女の肩を抱いた。
以前、ジミンが言っていた事を思い出した。
『追い詰められたら、直接城主を攻めるかもしれない』
今がまさにその時なのか、どちらにせよ彼女をあの男に会わせてはいけないと直感した。
JK「いいか、A。何があってもあの男と二人きりであってはいけないよ。もし、会うのならレンさんと一緒にいるんだ。いいね?」
とんとんと、指で彼女の肩を優しくたたきながら落ち着かせるように語りかけた。
「ありがとう。うん、ジョングクの言う通りね…キム社長と二人きりだなんて、何をされるかわからないわ」
ずっと、彼女の側にいることができたらと思わずにはいられなかった。
無機質な音が鳴り響く。
マネージャーがどうやら到着したようだ。
もう、彼女と離れなければならないのが心惜しい。
JK「愛してるよ、A…次は俺が会いに行く」
離れたくないと言わんばかりに、強く抱きしめた。
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あーちゃん(プロフ) - とりま最高 (2019年10月10日 16時) (レス) id: 578ed0c715 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 愛(サランさん» ありがとうございますm(_ _)m 次回作もお楽しみに…笑。 (2019年3月21日 16時) (レス) id: 6fb3a64d96 (このIDを非表示/違反報告)
愛(サラン(プロフ) - お、おわり、、 めちゃくちゃ面白かったです!ありがとうございました!次もあるなら待ってます!お疲れ様でした (2019年3月21日 14時) (レス) id: bbbfbb5774 (このIDを非表示/違反報告)
つき - 凄い面白いです!更新頑張って下さい! (2018年12月17日 15時) (レス) id: e9fb8ac079 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ちあさん» ありがとうございます。頑張ります♪ (2018年12月6日 14時) (レス) id: 62b0c80745 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき | 作成日時:2018年9月14日 15時