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夕方、夕飯何を作ろうかと冷蔵庫を開けたが中はほとんど空の状態だった。
自室でスマホと財布のみバッグに詰め、一言声をかけようとリビングに戻る。
『まふ〜買い物行ってくる…あれ、』
先程までリビングにいた彼はもういなかった。
防音室のドアにそっと耳を傾けると中から話し声がした。
邪魔するのは悪いしすぐに帰ってくるからいいや。なんて思い鍵を閉めスーパーに向かった。
・
『…結構買っちゃったな、』
彼の友達が遊びに来た時用のスナック等も買うと持ってきたバッグはパンパンになってしまった。
それにかなり時間だって経っている。
早く帰って夕飯の仕込みを始めないと。
・
『ただいまぁ』
聞こえてないよなぁ、なんて内心思いつつも靴を脱ぎながら誰もいない廊下に声をかける。
鍵を閉め荷物を持ち直したところで私の視界は塞がれた。
『…まふ、苦しいよ、』
視界を塞いだのは紛れもなく彼で、それなのにいくら話しかけても反応はなかった。
『まふ、お願い離して』
「…やだ」
ようやく口を開いたと思ったら嫌だ、の一点張り。
今までこんなこと無かったからこそ戸惑ってしまう。
「…いきなり居なくなるから、怖かった」
『ごめんって。話してたみたいだったから』
「配信する時はいっつも伝えてるでしょ。ちゃんと声掛けてから出かけてよ」
『…ごめんね、まふ』
「…A、いなくなっちゃうかと思った、」
こんなにも不安そうな顔をする彼は見たことがなかった。
ごめん、とまた言おうとしたがそれは遮られた。
「…ねぇ、かまって…?」
fin.
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shiori(プロフ) - リクエストでurtさんが女の子の日を看病するお話読みたいです!お願いします! (2021年1月1日 17時) (レス) id: a2f685055b (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - 舞花さん» ありがとうございます(;;) (2020年8月6日 23時) (レス) id: 30076484ac (このIDを非表示/違反報告)
izmin0215(プロフ) - 舞花さん» いえいえ!ありがとうございます! (2020年8月5日 7時) (レス) id: e7b9ca147f (このIDを非表示/違反報告)
舞花(プロフ) - Naoさん» 喜んで頂けたようでなによりです(;;)またいつでもリクエストお待ちしております、ありがとうございました! (2020年8月5日 1時) (レス) id: b66637afee (このIDを非表示/違反報告)
舞花(プロフ) - まみさん» リクエスト承りました◎書いたことの無い系統なのでご希望に沿ったものが作成できるか不安なのですが頑張りますね!励みになりますありがとうございます(;;) (2020年8月5日 1時) (レス) id: b66637afee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:舞花 | 作成日時:2020年7月26日 20時