取り戻せ、青い春。 (ページ7)

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Aside

りょうさんは試合中もハーフタイムもたくさんお話をしてくれた。

「ひとりじゃ話し相手もいなくてつまんないでしょ？」なんて笑うから少しときめいてしまった。

楽しい時間というのはあっという間で気が付いたら試合は終わっていた。

りょうさん達、このあと帰るのかな？少しでもお話できないかな、

り「ねえ、Aちゃん。これ、俺の電話番号。今度ご飯でも行こう。ちょっと今日は新幹線の時間あっていそがなきゃいけなくてさ。ごめんね。」

『あ、ありがとう！今度お礼も兼ねてご馳走させて！帰り気を付けてね！』

り「今日はありがとう。出会えてよかった。またね。」

輝く笑顔でそういう彼は私の頭に手を置いた。

『お礼を言いたいのはこっちだよ。本当にありがとう！また、ね！』

彼の手は私の頭からするりと離れ、友人たちと歩く背中が段々と小さくなっていった。

ここに残っているのはりょうさんにときめいている私と、頭に残った微かなあたたかさ。

家帰ったら、連絡しよう。

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1時間程かけて電車で家に帰る。

『ただいまー』

母「おかえり！今日サッカー見てきたんでしょ？どうだった？」

『初めてだったけどすっごく楽しかった〜！また行こうかなって思うくらい！』

母「最近少し頑張りすぎてたもんね、息抜きにちょうど良かったね！」

お母さんはいつも私をよく見てる。テスト前でたくさん勉強をしていたことを知っていた。

お風呂に入って湯船に浸かる。

いつもはくだらない友達との話とか、次の日の予定とか、出さなきゃいけない課題とかのことを考えているのに

今日はなんだかりょうさんのことを考えていた。

彼女いるのかな、とか、どこに住んでるんだろう、とか、まだまだ聞きたいことはたくさんあった。

お風呂出たら、電話…してみようかな？

＿＿＿＿＿＿＿作者＿＿＿＿＿＿＿

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