２５時、夜食をまふゆさんの為に。［朝比奈まふゆ］

６・７・８・９品目 下 ページ10

な…何とかごまかせた…

ニーゴのメンバーです！とは言えないもんなぁ…

「じゃあまず、フロランタンから作ろう！」

Aちゃんが中心になって進める。

やはり手際が良い。

「いやー、ちょっと二人が来るの…待ちきれなくて！準備しちゃった！」

と、ベーキングペーパーを敷いたフロランタン用の型や

もう乾燥させてあり、あとはチョコを挟むだけのマカロン…

みたいな流石にやり過ぎな程準備が整っていた

それを見たボクとえななんは凄さのあまり絶句した…

それにボクらは

《映え写真が撮れればそれで良し！！》

そう思っていた。

しかし、いざ手をつけてみると

マカロンに挟むチョコフィリングや、ピーナッツを切るだけでも一苦労。

だけどAちゃんやえななんと喋りながらみんなでワイワイすると不思議と楽しい。

「はー！ここまで長かったわ」

「えななんが切ったナッツをゴミと間違えて捨てたりするから〜w」

「瑞希が卵の分量間違えるからー！」

「まあまあ、出来たし、良いじゃん？」

「「それはそう！」」

ボクとえななんだけなら大げんかになっているような会話もAちゃんが居るからなのか調和される。

「あっ、そうだ！忘れてた！」

えななんにアイコンタクトをする。

「ん？あー！おけー」

とカバンからボクが綺麗にデコレーションした包み紙が出てきた。

「なに？これ。」

「はい、プレゼント！今日のお礼に！二人で割り勘して買ったんだよ！開けてみて！」

彼女は丁寧に包み紙を外し、中身が見えるとパッと笑顔になった。

「あー！！これ！二人が色違いでしてたエプロン！！くれるの？！ありがとう！！めっちゃ使うね！！」

「使ってくれると私たちも嬉しいよね！」

「うん！」

そう笑顔で言葉を交わし、出来上がったお菓子を写真に撮ってニーゴのグループに送る。

奏《美味しそうだね。》

まふゆ《….よかったね。》

と返って来た。

「あ、Aー！これ、奏とまふゆにもあげたいからなんか袋無い〜？」

「あるよ！はい！

…ジュースも飲んでもらいたいな〜そうだ！ペットボトルに移し替える？」

と綺麗に洗ったペットボトルを差し出した。

「いいね！それ！じゃあボクがペットボトルにジュース、詰めようかな〜」

ラッピングが終わると日も暮れ、あたりは暁色だった。

「じゃあね！瑞希ちゃん！えななん！またいつでも来てね！」

「じゃあね〜！」「今日はありがと！！」

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