１０品目 下 ページ14
「今日はね。私が作ったの。食べてくれる？」
「もちろんです！…隣の人は…？」
「ああ、鳳さんよ。私の後輩。」
「そうなんですか…」
そんな会話をしてる間に私と鳳さんは
持ってきた鍋から先ほどAの母に借りたカップにスープを注いでいた。
「はい、どうぞ☆」
「あ、ありがとう…」
「鳳さん、帰って良いよ。私、Aと二人で話しがしたいな。」
少し引きつった笑いで追い返そうとする。
しかし二人で話したいのは事実。
Aも知らない人が居たら話しづらいだろうし。
「ええっ！……分かりました！それじゃあまた明日！まふゆ先輩☆」
鳳さんは心なしか寂しそうな顔をしていた。
「またね。」
鳳さんを部屋から送り出すと…
私はAに"いつもの"顔で
「A…無理してるでしょ。」
ーーーーーー
A視点
「…っ？！」
「だって、顔色も悪くて気分も良くなさそうなのに無理して飲んでる。」
「…そっ…そんな事は…」
「嘘つかないで！！！」
まふゆさんの一言でこの場が凍る。
「…まふゆさんには何でもお見通しですね。私、まだ気分良くないんです…」
「無理しないで寝ておいたら。私がこれから料理持ってきてあげるから。」
「…まふゆさんの料理…！」
「……いい？」
「良いに…決まってるじゃないですか…！嬉しいです…！」
「…じゃあ、私はこれで。明日も…持ってくる。」
ドアがバタンとしまり、私は一人、
少し緩くなったミネストローネの入ったコップを握っていた。
「…早く…私もまふゆさんに…作ってあげたい…」
なぜか…涙が溢れた。
「早く…まふゆさんを笑顔に…したい。」
鳳さんを追い返した後、私と喋っているときは笑顔じゃなかった。
いつもの冷たい顔をしていた。
鳳さんと喋っているときは作り笑いではあったが笑顔だった。
「…私には本性を見せてくれてるって…事だよね…？」
だからこそ、あの冷たい顔を私の料理で笑顔にさせたいと、心に誓ったのだった。
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無案のむあん - 無名さん» 読んで ですね笑 (11月17日 19時) (
レス) id: a9cf29132f (このIDを非表示/違反報告)
無案のむあん - 無名さん» 楽しく呼んでいただいてありがとうございます！ちなみにレシピはクックパッド等から取ってきてるのでぜひ参考に！カヌレとタルトですね！お待たせさせてしまうかもですが書かせていただきます！ありがとうございます！( ´∀｀) (11月17日 19時) (レス) id: a9cf29132f (このIDを非表示/違反報告)
無名 - 私もおかしづくりが趣味なので楽しく読ませていただくとともに、お菓子作りのアイデアも頂いてます♪ リクエストなのですがカヌレとタルトは可能でしょうか…？ (11月16日 12時) (レス) id: ba3d5519eb (このIDを非表示/違反報告)
無案のむあん - わんだほーい！さん» 初コメいただきましたー( ´∀｀)コメントありがとうございます！シャーベット了解です！(￣^￣)ゞ少々時間がかかるかもですが気長にお待ちくださいませ〜 (8月27日 1時) (レス) @page42 id: a9cf29132f (このIDを非表示/違反報告)
わんだほーい！ - 初コメ失礼します！リクエストでシャーベット作って欲しいです。 (8月24日 16時) (レス) id: 387c9e438b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無案のむあん | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/muan/
作成日時：2022年3月26日 1時
