【歌い手】重い愛。【まふまふ】

愛が8つ ページ9

天｢あ、きたきた。おーい！｣









あれから、真冬の言葉に疑問を覚えつつも、なるべく早く準備をした方がいいと思い、真冬が出ていってからすぐに準備に取りかかった。




目的地に着くと、待ち合わせ時間にはまだなっていないのに、待ち合わせ場所には、すでに天月くんがいた。




仕事終わりのはずなのに、キラキラと輝くような笑顔をこちらに向けながら手を振っている。








そ｢お前早くない？今日ライブリハだったんじゃないの。｣






天｢いやー、だって、澄桜ちゃんが来るって聞いたらいてもたってもいられなくて……。｣







そ｢……おい｣







天｢ん？………あっ、あーはい。｣








また、この感じ。



さっきまでの真冬とそらるさんを思わせるような、2人しかしらないことが、今、またこの場で起こったのか。




もしかしたら、真冬も知っていることなのかもしれない。



もしかしたら、私に関係のあることなのかもしれない。




真冬じゃないけど、私も仲間外れはいやだ。









天｢まあ、僕Twitterではよく話すけど、実際初対面だし、仲良くして欲しいな。｣






｢……あ、そうですね。私も天月くんに会えて嬉しいです。｣






天｢あはは、固いよー。もっとリラックス、リラックス。Twitterのときみたいに軽い感じで！それに、同い歳だよね？タメで大丈夫だよ！｣






｢ほんと？ありがと。｣








Twitterで話してて思ってたけど、やっぱり天月くんは優しい人だ。



さっきもきっと、私が悩んでるのを気にして声をかけてくれたのだろう。








ま｢＿＿＿んっ！んんんっ！！｣







そのとき、私と天月くんの言葉を遮るように、真冬がわざとらしく咳払いをした。







｢？まふ、｣






ま｢すみません。そらるさん、天月くん、みんな来たら、先にご飯食べててください。ちょっと抜けます。｣







｢え、ちょ、｣









そう言って、私の腕をぐいぐい引っ張って、連れてこられたのは、店の裏路地。




突然のことで、頭が上手く回らない。

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