【歌い手】重い愛。【まふまふ】

愛が24こ ページ31

頭痛がする。






眩暈がする。







今、私はなんて言ったっけ。








私の質問に、そらるさんはなんて言ったっけ。









思い出したくない。








妖しい笑みを浮かべたそらるさんが、





私に何か伝えようとしている。







嫌だ、聞きたくない。









耳を塞ぎたくても、身体が自由に動かない。









そして、そらるさんはなす術もない私を見てクスリと笑い、言葉を発した。









そ｢Aが、悪いんだよ。｣









________私が悪い？









そ｢俺のモノになってくれないから。｣









________私は、モノじゃないよ。









そ｢あー、邪魔だなあ。まふまふ。｣









________どうして、そんな事言うの？









そ｢まふまふはいい奴だよ。俺も彼奴には感謝してる。｣









________じゃあ、なんで。









そ｢けど俺はAが欲しい。名声とかどうでもいい。Aが俺のモノになればもう何もいらない。だから、まふまふは狡い。Aを横は俺の場所なのに。幼馴染みだから特別？意味わかんない。ただの甘えたがりだろ。いい加減離れろようざったい。俺に譲れ。俺のだ。俺の、俺だけのモノになってよ。｣









｢っぁ………そ、ら｣









そ｢ねえ、俺じゃダメなの？ダメな理由は？俺尽くしたじゃん。Aの為にいっぱい頑張ったんだよ。なのに俺は彼奴より下なの？一緒にいた時間の差？そんなのこれからだって縮められる。俺にして。俺に頼って。俺が一番だって言って。｣









｢そ、らる、さん……｣









そ｢帰んないでよ。ずっとここにいよ。ずっと1人じゃ心細いよ。ああ、もう手錠つけようか。足枷もつけようかな。首輪でもいいな。ふふ、どうしよう。｣









怖い。怖い。コワイ。コワい。こわい。









ああ、真冬、会いたい。

愛が25こ→←愛が23こ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す