愛が9つ ページ11
薄暗く、狭い裏路地。
閉所恐怖症気味の私のことは、真冬はよく知っているはず。
それなのに、何故、こんな所に連れてきたのか。
「ちょ、ちょっと、まふっ、痛いっ」
ま「…………ねえ、僕、言ったよね。」
薄暗い裏路地で、私の腕を掴んだまま、私に背を向けている真冬が、いつもよりも声のトーンを落として囁く。
え?と、言いかけた私の身体を、次の瞬間、迫るようにドンッと壁に打ち付けた。
「いったっ………」
ま「ねえ、僕言ったよね?あんまり僕以外の人と仲良くしないで、って。なんで?僕だけじゃだめなの?そらるさんや天月くんよりもずっっっと傍に居たのに、こんなにAちゃんのこと思ってるの僕だけなのに。なんで?何が足りない?何がだめ?」
唐突につらつらと言葉を並べられ、発せられ、なのに頭にそのまま入ってきて。
怖い。
と、思った。
真冬の気持ちは知っていた。知っていたはずなのに、こうなる事が予想出来ていなかった。
そらるさんや天月くんが、何やらコソコソとやっていたのは、真冬がこうなる事を知っていたからなのかな。
ま「…………Aちゃん」
「……なに?」
ま「僕のこと、好き?」
また、同じ質問。
私もまた、同じ答えを言う。
___あのね、真冬は、私が幼馴染みとして言ってると思ってるだろうけど。
僅かに震えている真冬の身体を、そっと抱き締める。
「好きだよ。」
___実は私も、真冬と同じ意味なんだって。
お互いが、お互いの思いを知ることになるのは、もう少し先の話。
319人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まぁふぅ@素晴らしき世界(プロフ) - ティーさん» 応援ありがとうございます!そうなのですか、ティー様も頑張ってくださいね! (2016年3月8日 20時) (レス) id: dcd87fc492 (このIDを非表示/違反報告)
まぁふぅ@素晴らしき世界(プロフ) - そらさん» 応援ありがとうございます!後は結果を待つのみですので、どんどん更新して行きます。 (2016年3月8日 20時) (レス) id: dcd87fc492 (このIDを非表示/違反報告)
ティー - 受験頑張ってください!私も受験なので更新を楽しみに勉強頑張ります! (2016年2月29日 16時) (レス) id: cb5e779dd7 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 受験頑張って下さい! (2016年2月28日 11時) (レス) id: 7a3e0c2aa6 (このIDを非表示/違反報告)
まぁふぅ@素晴らしき世界(プロフ) - 愛川神さん» ありがとうございますwww生放送のところ一番力入れてるかも知れないですwwwwwww (2016年2月6日 11時) (レス) id: dcd87fc492 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まぁふぅ@素晴らしき世界 | 作成日時:2016年1月11日 12時