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Aは
ほらちょっと前に流行った
おっさんが家政婦のドラマ
何の因果かAの仕事はドラマの主人公と同じで
あん仕事しとる人は皆そんなんなん？
って錯覚してまうくらい
一話の放送見た時は
Aのドキュメンタリーかと思たくらいやった
一緒に住み始めて直ぐに
散らかりまくりなリビングに我慢できひんよなって
荷物置きにつこてた部屋を俺が片付けて
Aの部屋にして
で
「お前の部屋はもぉどんだけ散らかってても口は出さん
ほんかわり
二人のスペースは片付いた状態をキープしてくれ」
確かにそう言うて
Aも
「了解了解」
って言うたはずやのに
あんまりにも軽い返事に嫌な予感がせんわけでは無かったけど
その予感は一週間も経たんうちに現実になってもた
仕事でくったくったに疲れて帰ったら
リビングのローテーブルの上には
俺には何書いたるか全然分からへん専門書とパソコンが広げられとって
ローテーブルとソファーの隙間には
パウチに入ったゼリー握りしめて
化粧落としのシートで半分だけ化粧落としたAが
行き倒れみたいに寝てたりする
ちょっと
いや
だいぶイラッとして
Aの事を軽ぅに蹴ったりしてみたけど
その拍子にゼリー握りつぶして床にこぼれたりするねん
けどAは起きるわけやあらへんし
結局それ片付けるんは俺やし
さらに疲れ倍増やん
ラッキーナンバー
8
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作者名：UTA
| 作成日時：2021年1月24日 22時
